#166 紙おむつ事業に未来はあるのか?
『紙について楽しく学ぶラジオ/Rethink Paper Project』
このラジオは、「紙の歴史やニュースなどを楽しく学んで、これからの紙の価値を考えていこう」という番組です。
この番組は、清水紙工(株)の清水聡がお送りします。
よろしくお願いします。
王子ホールディングス、子供用紙おむつ事業撤退
今回のテーマは、「紙おむつ」です。
僕は、今のところ装着しなくても不便ではないのでお世話にはなっていませんが、数年前まで息子のおむつの付け替えをしていました。
当時は、もうそれはそれは慣れっこでしたが、おむつが外れた今、もう一度やってみろと言ったら、んー・・・自信がありませんね。
皆さんの中でも「紙おむつ」が身近な方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
お子さんに限らず、介護をされている方も使う機会が多いかと思います。
さて、そんな特定の方にとっては生活必需品とも言える「紙おむつ」。
そんな「紙おむつ」に関する、興味深い記事を発見しましたので、そちらの記事をご紹介していきたいと思います。
王子ホールディングス株式会社のホームページより、2024年3月25日の記事を引用させていただきます。
とのことです。
はい、王子ホールディングスが子供用紙おむつ事業の撤退を宣言した、そんな記事の内容ですね。
ちなみに、市場の成長が見込まれる「海外」それから「大人用紙おむつ」に関しては、引続き事業を続けていくとのことです。
実際のところ、どれくらい減っているの?
まぁ、「国内の子供用紙おむつが減っていて、大人用紙おむつが増えている」というのは、国内の人口動態を考えれば当然ですよね。
とは言え、実際どれくらい減っているのか気になりますよね。
一般社団法人日本衛生材料工業連合会によると、子供用紙おむつは、2017年の159億6,300万枚をピークに、2022年は99億7,600万枚と、5年間で約37%減少しています。
一方の大人用紙おむつはどうかというと、2017年の78億3,600万枚から、2022年には93億2,000万枚と、5年間で約19%増加しています。
総数で言うと、まだ子供用紙おむつのほうが多いですが、大人用紙おむつの数が逆転するのは時間の問題と言えますね。
まぁ、人口動態は予測の精度が高いので、紙おむつは市場予測が立てやすい事業と言えますね。
そんな中、王子ホールディングスといえば、言わずと知れた業界最大手なので、成長分野に資本を集中させるのは当然の決断ですよね。
もう、バリバリ強者の戦い方です。
記事の中でも、
と、述べています。
紙の需要構造が変わっていく今、今回の子供用紙おむつに限らず、これからの製紙メーカー各社の動きに注目ですね。
はい、という訳で今回は、王子ホールディングス子供用紙おむつ事業撤退というテーマで解説させていただきました。
いかがだったでしょうか。
それでは、本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。