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『稲盛和夫一日一言』 8月26日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 8月26日(土)は、「瞬間瞬間を充実させる」です。

ポイント:瞬間瞬間を充実させ、小さな一山ごとに越えていく。それこそが、高く大きな目標にたどり着くための最も確実な道。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)の中で、「ただ『今』このときを必死懸命に生きる」として、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 あふれるような熱意をもって、ど真剣に懸命に『今』を生きること。目の前のことに没頭して瞬間瞬間を余念なく充実させること。それがまた明日や将来を切り開くことにも通じていきます。

 実は私は、長期の経営計画というものを立てたことがありません。もちろん、経営理論に基づく長期的な経営戦略といったものの必要性、重要性については十分承知しているつもりです。しかし、今日を生き抜くことなしに、明日はやってきません。本当のところは明日もわからないのに、五年先、十年先のことが果たして見通せるものでしょうか。

 まずは今日という一日を一生懸命に過ごす、それが大切だと思うのです。どんなに壮大な目標を掲げてみても、日々の地味な仕事に真剣に向き合い、実績を積み重ねていかなければ成功はありえません。偉大な成果は、堅実な努力の集積にほかならないからです。

 いたずらに先の功を焦らず、今日一日を懸命に、ど真剣に生きることによって、おのずと明日が見えてくる。そうした充実した一日一日の連続が、五年たち、十年たつうちに大きな成果となって結実していく。
 私はそうしたことを肝に銘じながら、これまで経営を行ってきました。その結果、「今日を懸命に生きれば明日が見えてくる」ということを、人生の真理として体得できたと思っています。

 自然界では、すべての生物が自らに与えられた命を全うするため、限られた一瞬一瞬を精いっぱい、ど真剣に生きています。
 『今』を必死にそして懸命に生きることで、私たち人間も、他の生物に負けないよう、一日一日を蔑(ないがし)ろにすることなく、ど真剣に生きていかなければなりません。
(要約)

 今日の一言には、「瞬間瞬間を充実させ、小さな一山ごとに越えていく。その小さな達成感を連綿と積み重ね、果たしなく継続していく。それこそが、一見迂遠に見えるものの、高く大きな目標にたどり着くために、最も確実な道なのです」とあります。

 2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の中で、地味な努力を積み重ねることの大切さについて、名誉会長は次のように述べられています。

 私は、地味な努力を積み重ねることを大変重要にとらえています。
 どんなに偉大なことも、地味な一歩一歩の努力を積み重ねることでしか達成できません。人生においては、簡単に目的地に着けるジェット機のような乗り物はないのです。地味な歩みを続けていくしかありません。

 地味な努力というのは、賽の河原の石積みのように、一つ積んではまた次の石を積む、といった地味な作業の積み重ねです。
 一人がやれる仕事はたかが知れていたとしても、次第に末広がりに仲間が増えていき、大勢が一致団結して取り組み継続していくことで、やがては偉大なことも成し遂げられます。私はそのことに気がつきました。
(要約)

 仕事に限らず、スポーツや趣味の世界であっても、地味な努力を積み重ねることの大切さは変わりないように思います。

 『今』この瞬間瞬間を充実させ、日々地味な努力を積み重ねる。その中で創意工夫や改良改善を継続していくことで、次第に目指すべきゴールをしっかりととらえることができるようになっていくのではないでしょうか。


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