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『稲盛和夫一日一言』1/7 Review

 こんにちは!R&P企画 emuです。
 2024年8月1日より、連続投稿3年目に入りました。文末に、過去2年分のレビューを掲載しておりますので、本日分と併せてご一読ください。

 1月7日、今日の一言は『「徳」に基づく経営』です。

 権力によって人間を管理し、または金銭によって人間の欲望をそそるような経営が、長続きするはずはありません。一時的に成功を収めることができたとしても、いつか人心の離反を招き、必ず破綻に至るはずです。
 企業経営とは永遠をめざすものでなければならず、それには「徳」に基づく経営を進めるしか方法はないのです。

 闘志丸出しで、努力、才覚さえあれば、経営はだいたいうまくいきます。ただし、その場合は中小企業のままで終わったり、破綻してしまったりする可能性があります。
 商才があり、闘志がある方というのは、成功はしますけれども、危なっかしい、はらはらするような経営をされます。そこで必要になるのが、闘志、才覚を駆動していくもととなる、一般にはその人が持っている「徳」というものです。
 「徳」とは何かというと、その人が持っている性格から表れてくるものと考えたほうがいいようです。では性格は何から出てくるかというと、それは持って生まれたもので、「三つ子の魂百まで」と言われているように、なかなか変えることはできません。「徳」に基づいていないと、商才がその人の人格、性格を使う。つまり、才覚が人格を支配してしまうわけです。
 ですから、今の仕事を一生涯の業としてやっていこうとする場合には、闘志と努力と才覚の次に、「徳」というものをつくっていくことが求められるのです。
 そもそも、人格、性格というものはなかなか変わるものではありません。しかし、命と差し替えるぐらいの苦難に遭って思い知ったとき、つまり、魂を揺さぶられるような衝撃に遭ったとき、初めて性格が変わります。
 人格、性格がよい方向に変わることで、「徳」が才覚をコントロールするようになり、真の事業家といわれるような経営者になっていくのです。

1987年 京都商工会議所 中小企業振興月間記念の講演にて

 本記事を通して「京セラフィロソフィ」「稲盛経営哲学」に接することで、皆さんが少しでも毎日を活き活きと過ごされんことを願っております。


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