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『稲盛和夫一日一言』3/23(木)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 3/23(木)は、「状況妄動型の人間」です。

ポイント:状況妄動型の人間とは、「こうしたい」と思っていても、さまざまな情勢などから、すぐに実現困難だと諦めてしまう人のこと。心の奥底から「こうありたい」という強い願望を持つことで、願望を実現するための方法が見えてくる。

 2011年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅡ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究部編/非売品)の中で、成功する人と成功しない人の違いについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 成功する人と成功しない人の違いは紙一重です。成功しない人は、困難にぶち当たったとき、「解決できないのではないか」と、ふと心の中に迷いが生じる。その逡巡(しゅんじゅん)が問題なのです。

 成功する人は、壁にぶち当たったときでも、「自分には無限の能力がある。努力をしさえすれば必ず解決できる」と、楽天的に可能性を信じられる人です。一瞬のためらいもなく、一分(いちぶ)の疑問もなく、「やればできるはずだ。今はまだ能力がないかもしれないけれども、人間には無限の可能性があるはずだ。できるかできないかは、その可能性を信じて努力をするかしないかというだけの違いしかない」と自分に言い聞かせる。そう信じられる人だけが壁を突破できるのです。

 「これはちょっと・・・」と思っただけで、もうできないのです。「いや、少し実現が難しいと思っただけなんです。何とかできるとは思っていますよ」というのでも駄目なのです。
 初めにちょっと疑問に思っただけで、その後でいくら「努力をすればできるはずだ」と自分に言い聞かせてみても駄目なのです。一瞬の逡巡、ためらい、疑問が精神力を萎えさせてしまうのだ、と私は思っています。

 成功と失敗を分ける境界は、心のあり方にあります。強い心を持って、できるということを信じてやれるのかやれないのかということで、仕事も人生も決まってくるのです。(要約)

 京セラに入社以来、研究開発に従事していた私にとって、「初めにちょっと疑問に思っただけで、その後いくら努力をすればできるはずだと自分に言い聞かせてみても駄目」という言葉は非常に厳しい言葉でした。なぜなら、大きな課題にぶち当たったとき、誰しも「突破できるだろうか」と一抹の不安を抱えることぐらいあるでしょう、それも駄目なの?と思ったからです。

 果たして「一瞬のためらいもなく、一分の疑問もなく、やればできるはずだ」と思えるものだろうか。この疑問は、退職した今も未解決のままです。

 今日の一言には、「心の奥底からこうありたいという強い願望を持った人であれば、周囲の環境がいかに難しくとも、願望を実現するための方法を考えていく。そこに努力と創意が生まれてくる」とあります。

 間違いなく言えることは、事に当たってやみくもに右往左往したりするな。目の前の課題を真正面から捉えて、怯むことなく逆にファイトを燃やしてぶつかっていこうとするくらいの気概がなければ、何事も解決へは導けないぞ、ということです。

 今日の教訓:「成功と失敗を分ける境界は心のあり方にある!」


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