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『稲盛和夫一日一言』3/16(木)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 3/16(木)は、「チャンスをつかむ人です。

ポイント:素晴らしいチャンスは、強烈な目標意識を持った人の目にしか映らない。

 1989年発刊の『心を高める、経営を伸ばす』(稲盛和夫著 PHP研究所)の「人生というドラマを描く」という項で、目的意識を持って生きることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 人生とはドラマであり、それを演ずる主役が自分なのです。一生かけてどういうドラマを描くかが、私たちに問われているのです。

 運命は生まれたときから決まっているかもしれません。しかし私は、自分の心、精神を高めていくことによって、運命をも変えることができると信じています。素晴らしい心根というものは、必ず天に通じていくからです。

 つまり、運命に抗するということではなく、心と精神をつくっていくことで、おのずから、自分の書いた脚本でドラマを演じる主役に皆さんがなれるのです。このことに早く気づいて、自分を大事に、一日一日、一瞬一瞬を真摯に生きていってほしいと思います。

 それには、自分を変え、成長させていくような衝撃的なきっかけが必要です。そのようなきっかけは、人生の節々にあるはずなのですが、受け取る側のエネルギーが高まっていなければ、魂を揺さぶるようなきっかけも、何事もなく過ぎ去ってしまいます。

 怠惰に目的意識もなく生きた人と、真剣に生きた人とでは、人生というドラマの展開は大きく変わってくるのです。(要約)

 「幸運の女神には前髪しかない」「チャンスの女神には後ろ髪がない」ということわざがあります。
 いずれも、幸運やチャンスというものは、自分の目の前にやってきたときにつかまえなければならない、といった意味で使われています。

 その由来は、紀元前四~三世紀のギリシャの詩人、ポセイディッポスの詩の一節からで、時の神カイロスには、出会った人がつかまえやすいように前髪は垂らしているが、追いかけてもつかむことができないように、後頭部には髪がなかった、との内容が転じたものといわれています。

 しかしながら、幸運の女神が誰にでも平等に微笑んでくれるなんてあり得ない。なぜなら、この世には不公平や不平等、またさまざまな格差が満ち溢れているじゃないかと、日々我が身の不幸を嘆いている人も少なくないのではないでしょうか。

 ホンダ創業者の本田宗一郎さんは、「身のまわりにいくらでも転がっている幸福から、自分のものを選び出し、それを最高のものに高めることだね。時間だけは神様が平等に与えて下さった。これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、うまく利用した人がこの世の中の成功者なんだ」と言われています。

 誰にでも平等に与えられているのが1日24時間という時間であり、言い方を換えれば、自分が生まれて死ぬまでの一生という時間です。当然、人の一生には違いはありますが、それは誰にもコントロールできるものではありません。

 そこで大事になるのが、「自分の人生を目的意識を持って生きるかどうか」ということです。目的意識を持つことで、自分の中のエネルギーレベルが高まり、まさに目の前を通り過ぎようとしている幸運の女神の前髪に気づいてそれをしっかりとつかむことができたならば、一気に思い描いてきた世界の入り口まで、あなたを導いてくれるでしょう。

 「どうして幸運の女神は私に微笑んでくれないの!」と嘆く時間があるならば、「これから自分は何をしたいのか、どうありたいのか」という目的意識をクリアにしていくための時間に使ってみませんか!

 自分の人生というドラマを描き演じられる主役は、あなた自身です。


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