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「ポテトチップスと日本人」(読書記録_17)
読み終わり。
ポテトチップスが日本人の「国民食」と呼べるほどまでに普及した歴史を辿る本。
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普及の主役であるカルビーや湖池屋など各企業の開発戦略や販売戦略、消費者側の味覚を始めとしたニーズの変化、それらの背景としての時代の特性に対する分析にまで踏み込んでいて、楽しめた。
著者の方が1974年(団塊ジュニア)、父母が1940年代生まれと、自分とほぼ同じ世代のため「わかる、わかる」という内容が多かった。
ファミコンしながらポテトチップスを食べて、コントローラーがベタベタになった思い出など、1980年代中頃〜後半にかけ子供時代を過ごした人は共感できるのではないだろうか。
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一方で、前半部分、原材料のじゃがいもの歴史は全く知らなくて驚きだった。
ヨーロッパに渡ったジャガイモは各地に広まり、作物としての優秀さは少しずつ知られることとなったが、当初その”地位”は低かった。
なぜなら当時のヨーロッパでは、人間が食すことのできる植物はすべて種から育てるものであり、「雌雄が受精によって結ばれ実を結ぶのではなく、種芋が自己増殖する」という”異常な性質”がキリスト教的に”不潔”である、とする考え方があったからだ。見ようによってはグロテスクな外見も、そのような偏見を助長させたのかもしれない。
また、19世紀中頃に、主食をジャガイモに依存していたアイルランドでは、ジャガイモ疫病の発生・蔓延により、ジャガイモの収穫量が急減。
餓死者が続出し、数年間で100万人以上が餓死や栄養失調で亡くなったという。これも知らなかった。
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ポテトチップスは自分も好きでよく食べる方だと思う。
月に2〜3袋は食べているのではないだろうか。
ただ、この本にもフレーバーをはじめとして揚げ方や形、歯触りなど様々なバリエーションがあることや、その開発にまつわるエピソードが紹介されているが、自分は7割ぐらいはノーマルの塩味を買い、残り3割ぐらいはその時の気分で別のフレーバーを買っている。
以前は変わったフレーバーにはあまり目がいかなかったが、今は中国で生活しているので、”せっかくだから”精神で変わったフレーバーを買ってみることもある。
でも、まだ「これはうまい!」と思い、これからは定期的に買おう、という味に出会ったことはなく、だいたい変わったフレーバーを買ったあとはしばらくまた塩味を買ってしまう。
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この本によると、ポテトチップスが消費者に受け入れられる下地として、経済成長による国民の嗜好の変化があるらしい。
貧しい時代には「甘い物」でカロリーを摂取し満腹感を得ていたのが、経済成長により生活に余裕が出てくると、「しょっぱい味」を求めるようになる。その結果、しょっぱいフレーバーが主なポテトチップスの需要が増える、ということで、なるほど、日本ではそうだったのだろうな、と思った。
しかし、ここ中国では、どうなのだろう。
ポテトチップスの存在感は、スーパーの商品棚を見てると、日本ほどには大きくないように感じる。
中国の経済成長は、ここにきて、一息ついた感がある。
中国の経済成長に合わせて、ポテトチップスが消費者に一気に受け入れられた、という感じはあまりない。(市場は伸びたとは、感じるものの)。
カルビーなんて、どうするのかな、と思ったら、こんなニュースが。
「Jagabee」で攻めるのか…。
よく行ってるスーパーでは見たことがない気がする。
ファミリーマートとかで売ってるのかな?
今度買ってきて、義母に食べてみてもらおうかな。
どんな感想か?(笑)
<追記>
後日、大型スーパーに行き、Lay’sのド派手な置かれ方に圧倒されました!
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いろんな味詰め合わせバケツ、16袋入り。
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中国の正月(春節)まではまだ一月ほどありますが、今から正月需要狙いなのかな?
こんな長〜いのも。
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まあ、今日はカルビーを買おうと思い、これらには手を出しませんでしたが、あいにくカルビーはさやえんどうスナックしか置いてませんでした。
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(タイ製造のよう)。
今日は、この二つを買いました。
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Lay'sのポテトスティック(海苔味)5.6元と、ローカルメーカーのえびせん(咸蛋黄味ー塩漬けゆで卵の黄身味)6.5元。
どっちもおいしかった。
えびせんの方は、えびせん自体塩味な上に、塩漬け卵の黄身の味をどう乗せてるのか、食べる前は興味がありましたが、えびせんに黄身のコクが加わっているような感じでした。