認知症のジイさんとのバトル日記 その7
その7(過去からの回想)
少し、ジイさんのトリセツが分かってきたが
まだまだ介護は始まったばかり。
たくさんやることはある。
母ちゃんの伝手で、通常よりも早くケアマネージャーと市役所の介護認定を受けることができた。
「要介護3」それがジイさんの現段階の状態。
ジイさんのベッドの脇や、1日20時間近く過ごすリビングのソファの脇に、掴まるための器具をレンタルし、設置した。
そしてジイさんの車の関係。
ご迷惑をおかけした方々の元へ、菓子折りを持参し謝罪。破損してしまったものは、全て保険で対応させてもらった。
左側、前後のタイヤパンク、フロント部分をぶつけた車は、ディーラーと相談し修理にも多額の金額がかかってしまうこと、今後、万が一、人身事故を起こされてしまうことを懸念し廃車の手続きをした。
ジイさん本人は病気の影響か、それとも記憶が飛んでいるのか
ジイさん「オレの車どこだ?」
自分「修理費用が大きいし、病気でもう乗れないから廃車にしたよ」
ジイさん「…..」
このやりとりを10回以上した。
時には「次、どんな車に乗ろうかな」と楽しそうに、
自分の体の状態を分かっていない発言をする。
医者に脳梗塞のため運転は難しいと診断されても、
自分は大丈夫。まだ車に乗れると思っている。
もともとそういう人間で、自分が良ければOK。
自分ルールを勝手に作り、周りの迷惑なんて考えない。自分が一番偉いと思っている。
それでも車は法的に乗れないようにしなければいけない。
ジイさん「なんで車に乗っちゃダメなんだ」
自分「医者に脳梗塞のため、運転できないと診断されたから」
ジイさん「….じゃあ、俺の車を取りに連れて行ってくれ」
自分「?もう廃車にしたから、ないよ」
ジイさん「バカヤロー!何で勝手に廃車にするんだ!」
自分「ちゃんと廃車にすると伝えただろ。それにまた事故を起こされたら困るだろ!」
ジイさん「…..」
結局、2ヶ月くらい毎日同じやりとりをしていた。
ある時は母親が目を離した隙に、タクシーを呼び🚕
クレジットカードと通帳を持って「車を買いに行く」と消えたこともあった。
いつもお世話になっていたディーラーに行くと飲み物を出してもらい、テーブルのとこに座ってた。
ジイさん「今、担当の○○さん呼んでるから、これから新しい車買うんだ」
さすがに爆発してしまって、テーブルにしがみつくジイさんを引きづり回すように車に押し込んだ。
自主返納は絶対にしないので、免許センターから免許返納の書類を取り寄せ。病院の先生に免許センターの書式に沿った診断書を依頼する。
「1ヶ月ほどかかります」と病院の受付に告げられる。(お医者様は忙しいのね…)
書類を用意したが、急に友人に促されたジイさんが自主返納をすると言い出す。
事故の際にお世話になった警察署へ再び向かう。
意外に自主返納の手続きは時間がかかる。
1時間近く警察署に滞在。ヘトヘト😣
何とか本人の了承のもと免許返納完了。
必要なのか無駄なのか、時間だけが経っていくYO…