認知症のジイさんとのバトル日記 その8

その8(過去からの回想)

ジイさんの車の免許の自主返納を終えた。
廃車手続きも完了。
車の保険の関係も完了。

車からは演歌のCD、小銭、綿棒たくさん、コーヒー飴などなど…
たくさんのいらないものを仕分けして捨てた。
小銭は子供にあげた💰
そして何故か通帳も転がっていた…

事故からしばらく経ったが、ジイさんは相変わらずボーッとしている。
車に関する会話のやり取りからも、認知症を疑い、
専門の病院で診てもらう🏥

まる1日かかる検査を2日間行う。
本人は訳もわからず、やっぱり周りの方が大変だ😅

季節はもうすぐ夏になる☀️

病院の帰り、ボーッとしているジイさんが口を開く。
「あそこを曲がったところにスーパーがあるから寄ってくれ」
食べ物がある場所のルートは鮮明だ。

夕飯の買い物もあるのでスーパーへ寄る🚗
母親は夕飯の買い物、自分はジイさん担当。

家では暴飲暴食防止に節制されているため、
カートを歩行機代わりに子供のように走り出す。

味覚を刺激する味の強いものがお好みだ。
まず野菜には目もくれない。

お弁当コーナーへ。
1つのお弁当にカツ丼とうどんが
半分ずつ入っているものがお好みのようだ。
カートへ in
特に蓋を開ければすぐ食べれる、作られたものを選ぶ。
すぐ食べたいのだ。
小さいパスタサラダ in
たらこ in

飲み物のコーナーに来た。
70歳を過ぎた頃から1.5ℓのペットボトルのジュースをよく飲んでいた。
ファンタグレープ、カルピスソーダ、コーラなどなど炭酸がお好き。

今日はカルピスソーダ(1.5ℓ)を手に取った。
やめてくれ。飲み過ぎて、また腹を下すだけだ。

そしてバトル勃発!

ジイさんはカルピスソーダ(1.5ℓ)を2本もカゴに入れた。3kg重い…
間髪入れず、そのカルピスウォーター(1.5ℓ)を棚に戻す。

自分「買ってもいいけど、せめて500mℓ 1本にしたら?」
ジイさん「俺の金で勝手に買うんだから好きにさせろ!」
※ちなみにディーラーで車購入未遂事件もあり、
紛失も怖いのでクレジットカードと通帳は自分が保管。

ジイさん「俺のクレジットカードと通帳返しやがれ!この泥棒!!」

スーパーの飲み物コーナーで大声でわめく。
もうどうしようもない。
ひとまずカートに1.5ℓを入れたまま次へ…

ジイさん待ちに待ち焦がれた「アイスコーナー」。
足取りも早い!
迷うことなく「チョコモナカジャンボ」を手に取り…
5つカゴに入れる。
完全に“だっぷんだ”コース。

そしてバトル勃発….はない。
レジの会計時、(お店の人には)申し訳ないが
1.5ℓ全てと「チョコモナカジャンボ」4つは返品させてもらった😞

当の本人はまだウキウキしている。
でも1.5ℓはないし、「チョコモナカジャンボ」は1つしかないんだYO

帰宅後、チョコモナカジャンボを渡す。
分割して1回に渡すのは3分の1だ。
分割できるのがチョコモナカジャンボの唯一の利点だ。

ジイさんはチョコモナカジャンボに夢中で
カルピスソーダのことは忘れていた…

目の前のことにしか興味がない。
これも病気なのかな。










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