【サイト分析】「Dear Nature」の言葉選びから学ぶ「悩みを“問題”としない」スタンス
アサヒのサプリ「Dear Nature」の公式サイトで見つけた素敵な工夫を通じて、企業の「問題」への向き合い方について考えてみた。
少しの違いが大きな印象の差を生む
素敵だなと感じたのは、「商品を探す」コンテンツに設けられた目的別のカテゴリー名。
例えば、「過労が気になる方に」ではなく「若々しくいたい方に」、また「足腰が弱くなってきた方に」ではなく「歩くことを楽しみたい方に」と、なるべく前向きな表現にしようという意識を感じ取ることができる。
中には「美容が気になる方に」や「魚をあまり食べない方に」など、必ずしもポジティブとは言えない表現もあるものの、”荒れる”、”不足”など少しでもネガティブな印象を与えるような表現は極力避けているように見える。
「問題」ではないけれど、悩んでるならお手伝いできます!というスタンス
最近、例えば「老い」や「体毛のケア」など、過度にネガティブな表現を使用することで商品の必要性を訴求する宣伝文句を多く見かけるが、そもそも「老いる」ことや「体毛が生えていること」自体は問題ではないはずだ。
もちろん、なるべく若くありたいとか、ムダ毛のないツルツルな肌を手に入れたいと思う人たちにとっては、そんな気持ちに応えてくれる商品があることは救いとなる。しかし、そうでない人たちにまで「今のあなたは恥ずかしい姿ですよ」「そのままでいいと思っているんですか?」と煽るようなことを企業がすべきなのだろうか。
そう考えると、いまの時代を生きる企業に求められるのは「“問題”ではないけれど、あなたが悩んでるならお手伝いできます!」というスタンスなのではないか?と思ったりした。
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