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−29日

こんにちは。煙束 魚顕宿者です。
今日はスカリフィケーションの事ではなく、私の語学勉強について書きたいと思います。

アルファベットが苦手です。義務教育を乗り越えたとは思えないぐらい苦手で、はっきり言って文字として認識できてません。一文字ずつ認識するのがやっとで、覚えている英単語はHAPPYぐらいです。書けないし読めないし聞こえない。多分検査したら何か見つかると思います。そんなんで英語の授業がまともに聞けるわけもなく、文法もなにひとつ分かってません。驚くことに塾にも行って高校も大学も英語をやっているのに、なにひとつとして分かってない自信があります。そんな私は大学の第二外国語に選択の余地がありませんでした。フランス語ドイツ語スペイン語韓国語中国語、の5言語から選べたような気がします。迷わず中国語を選びました。漢字ならまだとりつく島があると思ったからです。第二外国語の単位だけは絶対に1回で取りたかった。苦手なので。

大学での中国語の勉強は1年半でした。老师とウマが合ったので楽しかったし、割と真面目に取り組みました。成績はよくありませんでしたが、自分にも外国語を学ぶということができるんだという成功体験となりました。私は大学の専攻が日本語教員(外国人に対して日本語を教える先生)だったので、外国語を学ぶということがどういうことなのかを学習者目線で知る必要がありました。中国語を勉強できてよかったというよりも、語学を学ぶ喜びを知れてよかったという感想でした。

単位取得後も大学には留学生もいた為しばらくは中国語を聞く機会もありましたが、大学を卒業すると当たり前に日本人とばかり過ごすので中国語を勉強するということからは自然と遠ざかりました。中国語を再度勉強するきっかけとなったのは、語学学習アプリのDuolingoでした。中国ドラマにハマった母が急にやり出したので、一緒に始めてみました。中国語の事は忘れていたものの、やはり1年半で6単位は取ったわけですから、やってみると意外に思い出していきました。分かるということが楽しいんだという事を思い出しました。

私は活字中毒チックなところがあり、ラジオやテレビ、YouTubeよりもテキストサイトを読んだり、読書をする方が好きです。朝アラームを止めた後、脳を覚醒させる為に、文章を読むようにしていました。SNSを見ることもあれば、テキストサイトやWikipediaを読むこともありました。内容はなんでもよくて、ただ読むということをすると確実に二度寝を防ぐことができました。その朝の活字読みをDuolingoに置き換えました。5分程度で終わるのと、正解時の音がパキッとしていて朝のぼんやりした頭には丁度いい覚醒を促してきました。勉強しよう!という気持ちではなく、脳を覚醒させるためにやっている為、正誤はあまり気にせず気楽にやりましたが、最初の方は昔大学で学んだ範囲だったので、次々正解するのが面白かったです。正解した経験が少ない人生なので。段々大学で学ばなかった文法になっていきましたが、不思議とストレスなく続けることができ、気づいたら1000日以上毎日勉強していました。

1日5分でも毎日やればそれなりに分かることが増えていきます。ただ実践する機会が全くない為、中国語が話せるかと言われると答えはノーです。ネイティブが言ってることも全然聞き取れないです。書いてある事は読める事が増えてきましたが、自分で書く方は単語を覚えておらず書けない事が多いです。私はあくまで毎朝目を覚ます為に中国語を利用していただけでした。

それがこの度スカリフィケーションをするに際して関わってくるとは思いも寄りませんでした。施術をしてくれるアーティストが(おそらく)中国の方なのです。InstagramやTikTokは写真や動画を用いた「見れば分かる」コンテンツが多いので、ある意味言語による棲み分けがない界隈も多いと思います。私がアーティストを見つけたのはInstagramで、作品を載せるだけのそのアカウントは本人の国籍や母語などの及ばないものでした。いざ予約を取る段階になって、言語の壁がある事が如実になりました。予約の為のメールは翻訳アプリと辞書アプリを駆使して解読、返信を行いましたが、施術当日はそうもいかないでしょう。日本人に対して施術の実績はかなりありそうなので、恐らく音声入力で翻訳できるアプリなどを駆使し、施術に関する打ち合わせや注意事項等は問題なく意思疎通が取れるようにしてくれるのだろうと思います。ですが、トータル4年半も勉強している言語のネイティブ話者と話せる機会などそうありません。しかも施術には最低4〜6時間かかると言われています。これは万全の準備をして、ぜひ中国語で会話をしてみたい……!自分の語学力を試す絶好のチャンスです。

会話をするとなるとまず気になるのは発音ですが、学習者が言いたい事など母語話者にとっては文脈である程度汲み取れる為、大して重要ではありません。勉強においては勿論大事だと思います。でも異国語でコミュニケーションを取りたいという欲求を満たすのは、母語話者のような美しく正しい発音ではなく、語彙の数だということを私は知っています。文法がわからなくても、発音が下手でも、単語の量さえ準備しておけば、コミュニケーションを取りたいという気持ちがお互いにあればなんとなく嬉しい気持ちになれるのです。これは大学で学びました。聞き取りの方も、母語話者側にフォリナートークをする配慮があればなんとかなるのではないかと思っています(これは希望的観測ですね)。最悪文字起こしできれば聞き取れなくても意味はわかります。
私がやるべきなのはまず語彙の収集。痛い、大丈夫、きれい、かわいい、他人に皮膚を剥がされる時に使いそうな語彙を収集し、中国語で覚えます。次に発音。4時間一緒にいる人に自己紹介をしないのも変なので、ある程度定型文で対応できそうな文は予め発音の練習をしたいです。次は相槌です。相槌が外国語で打てるとかなりそれっぽくなって嬉しいという事を大学で学びました。相槌のパターンもいくつか持っておきたいです。

そんな準備をしながら、あと約1ヶ月待ちます。中国のドラマや映画で、タトゥーを入れるシーンやマッサージ、歯医者の施術のやり取りが見れるものがあったら教えてください。そんなピンポイントな会話の例ないか。

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