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山梨ワインめぐりを楽しむコツ

山梨ワインめぐりを楽しむコツをいくつかご紹介!
特に、道中何しようって方はぜひご覧ください笑


コツ1:日本ワインと国産ワインって違うんです!


日本ワインと国産ワイン。同じような言葉じゃん!と思いつつも、意味が全然違うんです。

日本ワインとは、国産ぶどうのみを原料とし、日本国内で製造された果実酒です。

https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2101/spe1_01.html#:~:text=%E3%80%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E5%9B%BD%E5%86%85,%E3%81%9F%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%92%E6%8C%87%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

日本ワイン・・・日本で栽培したぶどうを使って、日本で製造したワイン
国産ワイン・・・海外から輸入した濃縮ぶどう果汁などを使用し、国内で製造されたワイン

そう、日本ワインは日本のぶどう、国産ワインは海外のぶどう、そういう違いがあるんです。
今日、山梨ヌーボーまつりやワイナリーで飲めるワインは全部「日本ワイン」です。
※ちなみに、当日のお土産でお配りしたスパークリングワインは「国産ワイン」です。
そんな違いも楽しんでもらえたらうれしいです!

コツ2:山梨県のワインの歴史を知ろう!

山梨県はワインの一大産地!
さて、なぜそうなったのか背景を知って飲んでみても楽しいかも!?

山梨県でワインができるまで

日本のワイン造りはまだ歴史が浅く、今から約140年前の明治時代、すでに生食用ぶどう栽培が盛んであった山梨県の2人の青年がフランスでワイン造りを学び、帰国後に国産最初のワイン会社を設立したことから始まります。

https://www.winery.or.jp/basic/knowledge/

日本のワイン造りが本格化したのは、明治初期頃。
明治6年頃、明治維新政府の殖産興業政策の一環として、ワイン醸造を目的としたブドウ栽培が全国的な規模で展開されたことがはじまりとされています。

1870年(明治3年)に山梨県甲府市で「ぶどう酒共同醸造所」を設立し、甲州を中心に日本で初めて国産ワインを生産。
ここから日本ワインが世界へ羽ばたくか…と思いきや、醸造技術の低さや市場未開拓など多種多様な理由から同醸造所は経営難に陥り廃業してしまいます。
その後、1877年(明治10年)に再度ワイン事業を興そうとした会社が日本ワイン発展の礎となった二人の青年をフランスのトロワ市へ派遣します。
そして、そのうちのひとりが山梨県で「マルキ葡萄酒」を開設しました!
ここは、現存する日本最古のワイナリーとして今も営業しています。山梨ヌーボーまつりにも出展してます!

甘味葡萄酒ブーム来たる!

長年のワイン好きとしては、「日本のワイン=赤玉」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

明治時代に始まった民間によるワイン製造。
その後、ポートワイン風の甘味葡萄酒「香竄葡萄酒」が人気を博します。
欧州から輸入されたワインを利用した甘味葡萄酒は日本人の嗜好にフィットしたため、大ヒットとしたようです。

そして、1907年(明治40年)に鳥井信次郎が発売した「赤玉ボートワイン」なども当時のワイン市場を席巻。
当時も、甘味果実酒の存在は賛否両論ありました。
ただ、甘味果実酒の成功が生産者やワイン会社の資金源となり、当時辛口ワインの市場開拓に行き詰まっていた国産ワインの生産面での崩壊を食い止めたのです。

当時は、なかなか辛口ワインの生産に苦戦していましたが、赤玉ボートワインのおかげでワイナリーが食い繋ぐことができたんです。
あんな甘いワイン飲めないわ!という方もいらっしゃると思いますが、、、
この甘いワインのおかげで、今私たちは日本ワインを飲めているのか!と思うと、見え方も変わってきますね。

ワインと戦争

こうしてワイン産業が廃れずに続き、昭和に突入すると第二次世界大戦が始まります。
その時にもワインの存在があったんです。

日本のワイン造りの歴史の中で、外すことができないのが戦争における緊急軍需物資としての歴史です。

ワインには酒石酸と呼ばれる有機酸の一種がふくまれていますが、これに加里ソーダを化合させることでロッシェル塩(酒石酸加里ソーダ)と呼ばれる物質が精製されます。
このロッシェル塩は音波をすばやく捉えることができる特性があり、第2次世界大戦時にはドイツがこれをいち早く採用し、音波防御レーダーを開発。潜水艦や魚雷に対処するための兵器として艦船に装備させていました

艦艇の装備を強化するためのロッシェル塩。
これを手っ取り早く採取できる方法がワイン製造だったことから、海軍は全国各地のワイン醸造所にワイン造りを奨励。
緊急軍需物資ではあるものの、こういった戦争が関連してワイン生産量が倍増した歴史があるのです。

とはいえ戦時中の強制的な統合によりワイナリーが減少したことがもちろん、戦後はこれら増産の反動を受けてワイン産業は低迷。
ブドウ栽培を放棄する者も増え、日本のワイン造りの歴史は危機を迎えたといわれています。

こうして、日本のワイン産業は成長したり、衰退したり。
ただ、辞めずに続けてきたことで、
高度経済成長期の終わり頃からテーブルワインが大衆化したり。
バブル経済期にボジョレーヌーボーが大流行したり。
こうして日本でワインブームが一般化したことと、ワイン醸造とぶどう作りの技術が向上したことで、2010年以降は海外のワインコンテストでも金賞が取れるような日本ワインが製造されてきています。

山梨県のワイナリー数

令和5年度で、日本全国でワイナリーは468軒あるそうです。結構多い!
そして、そのうち山梨県には92軒があるとか。
ちなみに、私の地元、甲州市にはワイナリーが45軒あるそうです。
約半数が私の地元にある。人口3万人にも満たない街に45軒もワイナリーがあるのすごいですよね。

1990年には山梨県内で80軒だったワイナリーも、2020年で85軒、そして今は92軒。どんどんワイナリーも増えています。
家族経営みたいな小規模ワイナリーが増えているなぁという印象ですね。

こういうところでもやっぱり山梨県はワインの街なんだなぁとしみじみ思います。

コツ3:道中で退屈したら自販機を探そう!

山梨県でドライブしていて、紅葉もきれい!
でも他におもしろいことないかなーと思ったらぜひこれを探してみましょう。
「ハッピードリンクショップ」

山梨県では昔から当たり前のようにありました。
自販機が4つ以上並んでいたらそこは「ハッピードリンクショップ」なんです。
何を言ってるんだって思うかもしれませんが。笑

車が数台駐車できるスペースのある空き地に複数台の自動販売機が設置され、安さを売りにした広告が飾られており、すべての場所に店舗名が記載されています。
昔はコンビニが少なくて、でも農家さんやドライバーの方など、みんな水分補給しないと暑くてしんどい。ってことでハッピードリンクショップができたそうです。

なんと、山梨県だけで600ヶ所あるそうです!
みなさんバスに乗りつつ、ハッピードリンクショップを見つけてみてくださいね!

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