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GARMIN Instinct2 Dual Power
Apple Watchには色々と思うところが出てきてしまい、手放してしまった。
そのまま機械式時計に戻るという選択も良かったのだが、下記の理由から新たなスマートウォッチを模索している段階である。
バイブレーションだけで起こしてほしい(目覚まし)
妻からの勅令ラインを即時通知してほしい
なんともスマートではない理由だが、機械式時計にはどうしてもこれができない。まだ小さな子どもがいる関係で必要な機能なので、今のライフスタイルが代わるまではどうしようもできない気がしている。
そこで、Apple Watchの代わりとしてGARMIN Instinct2 Dual Powerをレンタルしてみた。今回は、このスマートウォッチをApple Watchと比較しながら思ったことを書き残しておこうと思う。
ガーミンを選んだ理由
そもそもApple Watchの代わりとしてなぜガーミンが選択肢に挙がったのかを説明しておく。ボクにとってApple Watchの一番のネックはバッテリー持ちが悪かったことである。最終的には1日2回も充電する必要があり、終日外出することが憚られるほどだった。
そのため、スマートウォッチに求めることとしては、充電が十分に持つことが第一条件だった。調べてみると、大半のスマートウォッチは一週間程度は持つ仕様らしい。知らんかった。
バッテリー持ちを第一条件として検討しているので、バッテリー持ちに定評があるガーミンに興味が沸いた。更に加点要素として、ソーラー充電ができるGARMIN Instinct2 Dual Powerを選んでみることにした。
instinctはミリタリーテイストのスマートウォッチとして唯一無二の道を進んでいることから、かねてより興味があった。G−SHOCKが好きな人なら間違いなく好きなやつだと思う。スマートウォッチでありながらモノクロ液晶・ボタン操作のみという、かなり尖った仕様なのもナイス。どうせiPhoneを持っているならば、カラー液晶やタッチディスプレイの必要もないことを確認しておきたかった。
使ってみて
連係機能は必要十分
Apple Watchは常にリマインダーやアラームがiPhoneと同期されており、簡単なセットや変更はどちらの端末でもできたりする。ほかのApple製品との緊密な連係がApple Watchの売りだ。
今回ガーミンウォッチに乗り換えてみて、当然そこまでの連係機能はないのだが、なければないで特段支障もないとも感じた。その理由としては、やはりiPhoneを持ち歩いているからである。あくまでスマートウォッチの優位性とは通知を受け取るまでであって、そこから先の具体的なアクション(入力作業)はiPhoneで行ったほうが効率が良い。
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但しガーミンの場合、睡眠ログやボディバッテリーといったバイタルデータをiPhoneに送信するためにはアプリを立ち上げる必要がある。Apple Watchの場合、これが勝手に同期してくれていたので、いつでもiPhone側で確認することができたためひと手間かかってしまう。ボクの場合、朝起きたらガーミンアプリを開くことで同期を取るルーティーンを組み込んでいる。
タッチディスプレイはなくても良い
タッチディスプレイについては、ボクにとってはなくても良いものだと確認できた。
特にその恩恵を感じたのは、ポモドーロテクニックを使っているときである。ポモドーロテクニックとは、25分集中して5分休憩するというテクニックで、時間効率を最大化することに寄与してくれている。
今までは時計側で時間を計測・操作していたが、iPhone16 Proを購入してからはスマホで管理する方針に切り替えた。その理由としては、Proシリーズに搭載されている常時表示機能のおかげで、常に残り時間が表示されているからである。デスクワーク中はモニター横にiPhoneを据え置いて充電しているので、時計で時間管理するよりも便利だと感じた。
それならばスマートウォッチの必要性はないように聞こえるが、そうでもない。集中のしすぎで時間終了に気が付かないこともあるのがが、スマートウォッチならば時間終了を通知してくれる。ただバイブが鳴るだけだが、これがあることで確実に時間が終了したことに気がつける。スマートウォッチはこの程度のサポートで良いと感じた。
ここまでのバッテリー持ちは不要
ガーミンの売りはなんといってもバッテリー持ち。Instinct2 Dual Powerの場合、満充電時28d(28日間)持つと表示される。しかもこの表記、ハッピーメーターではない。実際この表記の通りバッテリーが持つんだから、Apple Watchからの乗り換え勢としては驚くしかない。
更にDual Powerを冠しており、ソーラー充電ができる仕様になっている。腕時計には今更珍しくもない機能だが、スマートウォッチでは珍しい。充電が許されないエクストリームな場面で使用されることを想定しているのだろう。
実際に使ってみた感想としては、ここまでのバッテリー持ちは必要ないと感じた。28日持つと言っても、実際は半分の14日くらいを目処に充電してしまったし、充電残量は常に表示させ意識していた。28日もバッテリーが持つと、逆に充電の概念がなくなってしまい、結局充電を忘れてしまいそうだ。正直、バッテリー持ちが一週間程度のスマートウォッチでも使い勝手は変わらない気がする。
更にdual powerはボクの用途では不要だと感じた。普通の腕時計よりも電力を消費するためか、日中つけっぱなしにしていてもバッテリーがぐんぐん回復するような代物ではなかった。本当ににソーラー充電で賄うには、腕から外して直射日光に当て続ける必要があるだろう。
そうなると、無人島で充電ができないようなときくらいしか、日本で生活する上でこの恩恵を受けられることはない気がする。それならば、上記のように半分を目処に充電することさえ忘れなければ問題ない。むしろdual powerにするだけでかなり値段が上がってまうので、購入するならdual powerなしのモデルで十分だと思った。
歩数計が壊れた
実はレンタルしてから3ヶ月ほどで、歩数計が壊れてしまった。壊れる前は一日1万歩程度計測しており、iPhoneの歩数計とも概ね一致していたのだが、ある時から歩数が低く計測されるようになり、終いには同じ道を歩いているのに以前の半分以下しか計測されなくなってしまった。リセット等試したものの、改善されなかった。
今回はレンタル品だったので、新しいものに交換してもらうことで事なきを得たが、個人的にガーミンへの信頼度が下がる結果となった。精密機械なので壊れることがあるのはもちろん仕方ないが、Instinct2 Dual PowerはMILスペック準拠のミリタリーウォッチである。軍人の使用が想定されるものとして、計器が壊れてしまうのはいかがなものか。ほぼデイリーユースしかしていないボクが言うのもあれだが。
総評
ガーミンのスマートウォッチに切り替えてから4ヶ月程度が経過したが、総じて及第点のガジェットだとは感じている。個人的にApple Watchに懐疑的だった部分を潰したことで、スマートウォッチの立ち位置を確立できたと思う。
しかし、どうにも”これだ”という直感は得られていない。ボクの中では機械式時計を使いたい気持ちだったり、スマートウォッチ自体の必要性にまだ疑問が残っているのかもしれない。
今後もしばらくはこのスマートウォッチをレンタルすることにしようと思う。長期間腕にはめることで、クリアになる部分が増えてくるかもしれない。そろそろinstinct3が出てきても良い時期なので、そこで改めて購入の判断をしたいと思う。