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副業で稼げると思うな~Kindle本の紹介~


★「副業」をあおる風潮

今、副業を考えている方は多いかと思います。

物価は上がっていくのに、なかなか給与は上がらない。

副収入があれば助かる。

誰もがそう考えると思います。

そして、それを後押しするように、
本業をしながらも、副業が進められる環境も整ってきました。

副業を許可するだけでなく、奨励する企業も増えてきています。

人口減少により、働き手が少なくなったことも理由の1つでしょう。

ネット環境が整い、自宅にいながら
副業ができるようなシステムが
充実してきたこともあるでしょう。

こういった流れの中、
副業をすすめるネット動画や本が増えてきています。

たとえば、このような動画。

◆だれでも簡単に稼げる副業3選

◆副業だけで月収70万円

たとえば、このような本。

◆ブログで月収10万円

◆副業FXで月収30万円

あたかも、副業をすれば、
誰でも楽に稼げるといった主張、メッセージが溢れています。

いつかは、FIRE(経済的自立・早期リタイア)を、
と夢を描いている方にとって、
何とも魅力的なメッセージではありませんか。

しかし、実際に副業をやったことのある方ならお分かりだと思います。

副業は甘くはありません。

さらに言わせてもらえば、多くの副業は失敗します。

失敗というには大げさかもしれませんが、
思ったほど稼げないということです。

投下した時間に見合う収入は得られていないはずです。

それどころか、必死で副業することによって、
本業が疎かになっている方もいると思います。

これでは本末転倒です。

これは、副業でうまくいった方が、
あたかも副業すれば、誰でも成功できるが如く、
あおっていることで、起きている風潮です。

副業でうまくいった方が、
本当に楽に成功できたのなら、
そのノウハウを簡単に他人に教えるはずがありません。

ノウハウだけで成功できるはずがないことを、彼らは知っているのです。

では、そのノウハウだけでない、
コアの部分というのはどのようなことなのかについて、
お伝えしてくれているのが本書です。

★巷に溢れる楽して稼げる副業とは一線を画する本

誤解のないようお伝えしておきますが、
著者の浅見氏は副業をするなという
メッセージを発信しているのではありません。

「副業だと思うな。本業のように本気で取り組め」
ということが、本旨だと私はとらえました。

むしろ副業はやったほうがいいという考え方です。

その上で、副業に取り組む際の心構えを唱えているのです。

たとえば、

「どうすれば稼げるのかばかりを
考えるのではなく、副業を楽しいと思えることが大切」

一度だけ、狂ってみる」(楽しいことには狂える)

「成功を喜ぶよりも失敗を深掘りしろ」

「最初の一歩を踏み出すためには
「怖い」と「面倒」という二つのハードルを
乗り越える必要があり、実はここが一番難しいことがよくわかる」

煽り文句の多いノウハウ系書籍とは、
明らかに一線を画しており、
副業に対する考え方や向き合い方を学ぶことができます。

★運で稼ぎ出した1冊の本

この本のことを
「一度だけ、実力を大きく超えて成功した本」と述べています。

きっかけは、 2022年12月23日、クリスマス直前。

この日、金融庁のホームページに
「2024年以降のNISA制度(新 NISA)」に関する情報が掲載されました。

読めば読むほど
「これ、とんでもなく大きな制度改正なんじゃないか?」
という実感が強くなったとのこと。

ここで著者が優れているのは、
この情報が「副業」として成り立つかと分析する能力です。

◆制度の内容から考えると、新 NISAは超巨大なマーケットになる

◆新NISA はすぐには話題にならない

◆各証券会社がPR・キャンペーンをスタート
するあたりで新 NISA の情報需要が大きくなり始める

◆制度がスタートし、新NISAに関する情報の需要が爆発的に伸びる

新NISAの本は絶対に売れる!

◆副業作家が戦うのであれば 、
出版社が本格的に参入する前でなければならない

この分析をもとに、筆者はクリスマスもお正月も返上し、
毎朝3時台に起きてすさまじい集中力で執筆し、
3週間で1冊の本にまとめ上げています。

この本は爆発的に売れたようです。

浅見氏の分析は見事に的中したのです。

ただ、一点だけ筆者が分析を見誤った点があったといいます。

それが、売り上げです。

筆者は50万円は稼げると分析したのですが、
実際は1,000万円以上の印税を稼ぎ出したのです。

そして、このことについての浅見氏のコメントが秀逸です。

「金融情報を得られやすい立場にいたから」

「たまたまクリスマス、正月で休みが取れたから」

「たまたまKindle本を副業としていたから」

「こうした偶然が重なったから」

何という謙虚さでしょうか。

さらに、このようなことも書かれています。

「 これを狙って起こすことはほぼ不可能であり、
要素のどれか一つでも欠けていれば全く違った結果になっていたはず」

「宝くじが当たった人にインタビューしても、何も得られないのと同じ」

「私の成功事例でケーススタディ(事例研究)を行うことに大した意味はない」

つまり、再現性のない「成功」であり、
「運でしかない」ということなのです。

かつて、ヤクルトの監督だった故野村克也さんが

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

とおっしゃっていた言葉を彷彿させます。

★副業だってビジネス

副業もビジネスです。

ビジネスでラクして稼げるものなんてないのです。

そんな甘いものではない。

馬車馬のように働けと言うと問題になる世の中。

でも、どこかでその経験は必要です。


副業もそういうことです。

成功に近道はありません。

「副業」を安易に考える、私たちの気を引き締めてくれる一冊です。


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