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リタイアメントブルー



★何にも代えがたい開放感

私は60歳の役職定年を機に、そのまま退職しました。

教育の仕事は楽しかったですし、
やりがいも感じていましたので、
心残りがなかったかといえばウソになります。

しかし、気力、体力があるうちに
セカンドキャリアに挑戦したいという気持ちがありましたし、

そのために40歳の頃から準備をしてきたのです。

なので、迷いはありませんでした。

で、退職後1年近く過ぎようとしている今、
どう感じているかといいますと、
やはり退職は正解でした。

退職後に始めた仕事は、まだまだ発展途上ですが、
何よりも自分自身で仕事上の
判断をしながら進められることの心地よさは格別です。

ずっと組織の一員として仕事をしてきましたので、
提案したい企画があったとしても、

改善が進められるいい機会に遭遇しても、
自分の判断だけで進めることはできませんでした。

しかし、今は違います。

すべてを自分で決められるのです。

もちろん迷ったときには、
第三者に相談はしますが、
それでも最終的に決断するのは私です。

この開放感は、何にも代えがたいものがあります。


これだけでも、退職してよかったと思っています。

★一般的に悲劇の退職後

では、定年退職した方が
みんなそう感じているかといいますと、
実は違うようなのです。

サライjp2024/2/18に、
60歳で退職された方の
以下のような記事がありました。

「60歳で定年って、
まだ若いし可能性はあると思うでしょ。
でもそこから立ち上がる気力って意外とない。」

「定年って、思った以上にまったくやることがない。
朝起きて、空洞が広がっているんだよね。


退職後を、私とはまったく違う
感覚で過ごしている方もいることに、
少しおどろきました。

また、YouTubeを眺めても、
定年退職後のおすすめの過ごし方や、

充実した毎日を過ごすための
方法などを指南する動画も多いのです。

しかも、その動画がすごい再生数になっていて、
いかに多くの方が定年後のことに悩み、
視聴しているかがわかります。

【毎日、暇…】退職後に手に入れたのは「自由暇」ではなく「暇」だった。つまらない老後から抜け出す5つのこと

定年後一番の問題は「今日は何する?」68歳からの提言!


★的外れな「リタイアメントブルー」に対するアドバイス

どなたが作られた言葉かは知りませんが、
定年後、今後の人生をどう生きたらいいのかわからなくなり、

気持ちが落ち込むことを
「リタイアメントブルー」と表現しているようです。


現役時代、組織でエネルギッシュに働いていて、
それなりの業績も残し、

昇進もしていた方にとって
退職後の生活は張り合いのないものかもしれません。

たとえると、ゲームに夢中になる子どもから、
ゲーム機を取り上げてしまうようなものです。

夢中になるものを奪われた方の気持ちは、
だれしも想像できるのではないでしょうか。

このような方もいます。

「以前は同僚たちとの交流もあったが、
退職後はそれがすべてなくなり、孤独を感じるようになった。」

仕事上の付き合いははかないものです。

退職後は、人間的な信頼感のつながりがなければ、
一気にだれもいなくなってしまうことを知らなかったのでしょう。

そんな「リタイアメントブルー」に
陥っている方々にとって、
そこから抜け出すためのアドバイスはありがたいことです。

しかし、実際にネットや書籍で見たり、
読んだりする、このような「リタイアメントブルー」の方々に対するアドバイスは、

実際にリタイアしている私からすると、
へんてこなアドバイスが多い気がしてなりません。

たとえば、以下のようなアドバイス。

「日々の予定を立てることや、
やりたいことを見つけることです。」

「定年後に家庭菜園を始め、
庭仕事に没頭することで気持ちが楽になります。」

「ポジティブな気持ちがポジティブな結果を生みます。
前向きなアプローチを取ることが重要です。」

当たり前です。

そんなことは、言われなくてもわかっています。

「リタイアメントブルー」の方々が求めているのは、
もっと、本質的で、個別・具体のアドバイスなのです。

★私からアドバイスをするとしたら

では、あなたならどのような
アドバイスをしてくれるのですか、
という声が聞こえてきそうです。

「リタイアメントブルー」になっている方々に、
私からのアドバイスをするとしたら、
基本的に一つしかありません。

早めに元の仕事に戻ることです。


幸いなことに、公務員や教職員であれば、
65歳までは再雇用が可能です。

一般企業でもそれが可能であれば、
それをおすすめします。

もし難しいのなら、
同業種への再就職もいいでしょう。

とにかく、可能ならまた仕事を始めるのです。

基本的に私は、雇用継続や再雇用については、
あまりおすすめしていません。

しかし、退職までに
セカンドキャリアの準備が
できていない場合は例外です。

この場合、雇用継続や再雇用で
仕事を続けることが得策でしょう。

第一線から退いての仕事は、
多少働きずらさもあるとは思いますが、
慣れた仕事を継続することは何もしないよりはずっと生産的です。

そして、今度こそ、65歳までに、
セカンドキャリアについて
具体的に計画をし準備をしておくことです。

65歳からは年金も出ます。

生活の心配もいりません。

その時には、
もう「リタイアメントブルー」になることはありません。

「リタイアメントブルー」を克服するにも、
やはり行動しかありません。

がんばって抜け出しましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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