「見極める本質~ソ♯に想いをはせて~」
舞台「魔法使いの約束」 エチュードシリーズpart1
M6『見極める本質~悪戯好きな仮面』
とても大好きな曲ですし、1曲で仮面舞踏会を詰め込んだ曲調が変化する楽曲です。
こちらの楽曲は、まだ楽曲配信や円盤発売がされていないため、記憶とニコメンチャンネルで配信されていた時のメモを参考にしています。不確かなもので、個人の主観が多分に含まれることをご了承ください。また、間違っている可能性があります。話半分に見ていただけると幸いです。
また、書いている人は音楽に精通しているわけではございません。ご了承ください。
『見極める本質~悪戯好きな仮面』
私が想いをはせたい「ソ♯」は中盤~後半で登場します。
その話の前にお歌の概要について。
舞台は魔法使いたちが賢者の魔法使いとして初任務に赴いた「仮面舞踏会」そこには昔に贈られた友好の証である「仮面」があったが、ある日(大いなる厄災)後に消えて、仮面をつけた人物が場内をうろつくようになった。
その依頼に対して現地に赴き、解決できるように...
のような物語が先に紡がれています。
歌は怪異を解決するための計画から始まります。物語の前半部分で行われていた訓練の成果を実践できるように若い魔法使いたちが中心となって歌っていく曲調はとてもかわいらしくポップで、成果発表会を見守る保護者のような気持ちを抱けます。
(個人の感想ですし、ここのリズムをアクセントしているトライアルが個人的に好きです。)
さて、途中から曲調が変わりビッグバンド風になります。
(ニコメン配信のコメントでビッグバンドという文字を目にしてとても納得しました。ありがとうございました。)
ここからは「見極める本質」というタイトルが何度もお歌に登場します。そしてジャジーな雰囲気が増していくのですが、物語も進んでいきます。ついに実体を持った仮面と対峙し、魔法を使い、寄り添い、解決する、というざっくりとした概要だと考えています。
ビッグバンド調になってからは
ドラム
サックス
トランペット
ピアノ
バス(コントラバス)
が登場しています(私が聞きと取れないだけでトロンボーンもいるのかもしれません)が、場面が進んで使われるが減り、構成する音が絞られます。
華々しく始まった仮面探しがどんどん絞られて、ピントが合っていくような感覚になります。
(『見極める本質~悪戯好きな仮面』にお心当たりある方には伝わるかもしれませんが、お城の端から南の魔法使いが祝福の魔法をかけ、舞踏会会場に追い込む様に音楽も追い込まれていく仮面と対峙するクロエの気持ちも感覚としてあると思っております。)
さて、長々と連ねましたが本題のソ♯は仮面と対峙してからの音楽の話です。
低音(ピアノの左手)8分音符でソ♯がずっと刻まれているのです。ほかの構成音はピアノの右手で3音や4音、合いの手のように鳴るのみです。(劇中は会話や歌が展開されています)右手のピアノ高音部分はどんどん音が増えていきますが、しばらく左手はソ♯の音のみです。
どんどん構成する楽器が減りますが、注目したい「ソ♯」連打部分では高音ピアノ(右手)があります。それは、実は「ソ♯」連打より早く登場します。
その要因の1つに音楽を流れで変えていく、グラデーションしていくのに、装飾のような高音パートを先に忍ばせていたことも考えられます。しかし、私が押したい説があります。それは、「仮面」そのものであることです。
何を言っているのだとなりますが、理由があります。現状私の記憶だけなので確証したことは言えないのですが、高音のピアノが入るぐらいから仮面が扮した魔法使い(ラスティカ)が登場します。その時対峙した魔法使い(クロエ)が気付いた後に「ソ♯」の連打が始まります。
つまり、
先に始まった高音パート=先に登場した仮面
後から連打する「ソ♯」=対峙してから疑いを持つ魔法使い
の構図なのではないでしょうか?
仮面(ラスティカ)と対峙する魔法使い(クロエ)の二人に焦点が当たっているシーンでピアノの高音と低音(装飾と1音伴奏)を持ってきていることに勝手に意味を感じてしまいました。
その式が成り立つのであれば「ソ♯」の連打は鼓動の音だと推測します。つい、意味を考えてしまったシーンですが、観劇当時、自分はこのシーンで思わず息を止めて固唾を吞んで見守っていました。結果を知っていたとしてもそのぐらい緊張したシーンで息をするのも惜しいと感じていました。そんな中、自分から聞こえるのは自分の鼓動の音です。
また、魔法使いも対峙と探りの感情から緊張していたのではないでしょうか?
つまりその場はハラハラするような緊張に包まれていたのであれば、鼓動が音として表現されていることも少しご理解いただけるのではないでしょうか。「ソ♯」連打終了後は打楽器の登場などで音が厚くなります。その時の場面は助けが入り解決に向かっていきます。その音たちを仲間や心強さとして捉えたくなるほど安心する伴奏パートだったと記憶しています。
ずっとこのnoteを書こうとしていましたが、ある言葉を聞いてすごく身に染みたことから円盤や配信を待たずとしてカタカタしているのですが、
それは
「1つ間違えたらお経」
です。
こちらは、「上田と女が吠える夜」の11月13日放送
「J-popを愛する女たち!どんな時も寄り添ってくれたアノ曲」
の中で、出演されていた
ハラミちゃんが『アジアの純真』の1節を切り取って弾き、発した言葉です。
(一字一句あっているか不明です。ニュアンスとして受け取っていただければと思います。)
同じ音がメロディとして続くことからお経と例えていましたが、『見極める本質~悪戯好きな仮面』もお経のように聞こえる人もいるかもしれません。しかし、私が想いを馳せた「ソ♯」はもっと内なるもの、意味があるものだと思いたかったのです。
今までも私の戯言ですが、さらに個人的な話です。
書いている人の贔屓目も入りますが、
舞台「魔法使いの約束」エチュードシリーズpart1 仮面のエチュード
を私はフォーカスされているキャラクター(クロエ)のことを追体験しているような気持ちを観劇しているときに抱いていました。
どの場面に対してもクロエの背中をそっと覗かせてもらっていたと感じるからこそ、クライマックスの『見極める本質~悪戯好きな仮面』でかわいらしい作戦会議からダイナミックな音楽に代わり、徐々に音が減って話の焦点が絞られ、助け~解決に向けて音が増える/曲調が変化する。この曲に、そのリズムが2種類になったところにクロエの心情と劇場で見ていた自分の気持ちが一緒になっていたのでは?と思えた1つに音楽がありました。
しかし、これは劇場では気づかず配信で時間をおいて向き合えたからこそだと思っています。
拗らせ感情の文章をお読みいただきありがとうございました。
ちなみに書いている人に絶対音感はないので「ソ♯」はソルフェージュして探したものになります。違う音の可能性もありますのでご了承ください。
最後になりますが、聞くに堪えないものでありますが、私が伝えたかった部分を弾いてみたためピンと来なかったなどありましたら少し見ていただき、参考になればと思っております。