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70代母と20代娘と40代夫婦で横浜~東京旅⑥

  ──このレポートは昨年秋の内容となっております。

  しんみりしていたのもつかの間、ショッピングタイムに突入。皆それぞれが、見たいところへ散る。携帯電話があるから、待ち合わせもしなくても良い。便利な道具があって良かった。
  

  お土産屋さんもテーマごとにまとまっているが、とても広い。 母を放置すると不安になるかなと思い、たまに横に並んで商品を見たり話しかけたりするが、反応は良くない。機嫌が悪いのか、私がうっとうしいのかわからないが、側にいなくても良さそうだから、付かず離れずにする。

  杖やぬいぐるみ、ヘアクリップにアクセサリー果ては缶入りのお菓子まで、普段ならスルーするが、感情をたくさん揺さぶられた私たちは、自問しながら選んでいく。
  家で留守番してくれている長男や、離れて暮らしている末っ子には、お土産を。自分にもささやかな何かを見つけたい。

  始めに軽く一周した時には見つけられなかったお店を発見。お手紙や文具系が集まっている!文具大好き!

暖炉から手紙が出てくる場面を再現している店内

  夫に声をかけて、一緒に見て、満足。あれこれ手を出して、活用できなかったら商品たちが気の毒なので、鑑賞だけさせてもらった。のんびり見ていたら、閉館時間が迫っているとアナウンスが聞こえる。そんな時間なのか。魔法の世界、恐ろしい。

  チケット購入時に、一緒に買うか悩んだガイドブックを、自分達用に購入した。自宅でゆっくり眺めよう。

  夫は早々に職場へのお土産を購入した様子。長女も母も、お友達へのお土産をかごに入れている。グリンゴッツ銀行をイメージしたレジに続く道は、長い行列。ほくほくしながら並ぶ。列の脇に手軽に手に取れそうなお土産達が、列と同じく並んでいる。ずっーっと『この商品忘れてませんかー?』と話しかけてくる(気がする)。
  心の中で、『悩んでやめたけど、やっぱり買おうか…』を何度も繰り返す。流れがゆっくりたから、ゆっくり悩めてしまう。『ダメだ!耐えられない!君を連れて帰るよ!』と、追加でかごに色々と入っていく。販売戦略も素晴らしいのだな…。

  皆が物欲と戦い、選び抜いたお土産たちを手に、帰路につくいていく。預けていたキャリーケースを引き取りに行く。番号札の確認をしっかりしてもらい、ズッシリとした荷物を引き、魔法の世界から去る。

読みづらくて申し訳ないが、『本を開いたり、映画を見れば、いつでもホグワーツに帰ることができる』
と、出口側上部に原作者からのメッセージを発見。

  すっかり外は暗くなっていた。敷地内のオブジェや木が、イルミネーション等でキラキラ演出されている。本日最後の魔法を眺めながら、ゆっくりと駅に向かう。足取りはいろんな意味で重たい。

  東京での宿は、新宿都庁前駅からすぐ。母の負担軽減と、母の希望である『皆で一緒に泊まれる部屋』が、かなうホテルがあったのだ。
  駅から外に出ると、東京都庁がプロジェクションマッピングの最中だった。
  これが噂の…まさか、肉眼で見ることができるとは。通りすがりに眺めてる人はいるものの、それを目当てに来ている人はいなさそう。



魔法の世界とは真逆


  何とかうろうろしながら、ホテルへたどり着く。ホテルのビルに色んなお店が入っている。
  チェックイン手続きは、外国人スタッフの人が手伝ってくれた。周りを見ると日本人スタッフの方が少ない。
  外国人観光客が沢山泊まりに来るのに、日本語しかできないスタッフでは対応しきれないのだろう。自分の職場でも海外の客が増えていて、英語話者についつい助けを求めてしまう。この先の日本の都市は外国人スタッフの採用が当たり前になるのかな、そうなると自分は接客のない仕事を探すことになるな、などと、大都会·東京にて勝手に思ったりした。




  部屋のカードキーを受け取って、エレベーターに乗り込む。高速で上がってるのに、嫌な感覚がゼロに近い。高級ホテルはエレベーターから違うのか!一人で興奮。
  部屋の中も長女とウロウロ見て回る。楽しい。夜景も見られる。贅沢な空間。荷物の片付け等を済ませたら、夕食だ。…が、ランチが思いのほかヘビーだったのと、ヘトヘトだったのとで、皆、あったりした食事を希望。
  ホテル内の、テナント飲食店の中から、海鮮居酒屋を発見。飲んべえはくたくたでも、呑みたい生き物のようだ。

  同じフロアに、コンビニや、喫煙所があることを発見。なんて便利なんだろう。
  居酒屋に入る。カウンターは椅子に母が座れなくて、荷物を置いていたテーブル席を開けてくれた。感謝。
  ビールに漬け物に豆腐に焼き牡蠣に枝豆に、キノコのホイル焼き…。夕食?とにかくカンパーイ♪
  今日の事を思い出したりしつつ、食べて飲む。…昨日の宴とは正反対の、反省会のテンション。早々に退散する。

こじんまりして落ち着くお店だった


  部屋に戻って、思い思いに過ごす。明日は空港に向かって北海道に帰るだけ。観光もイベントも用意していない。荷物をきれいに整えよう。お土産は大切に詰め込もう。

 


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