【書評】『評価経済社会』(岡田斗司夫)を読む
ロッシーです。
『評価経済社会』という本を読みました。
Amazon Prime Readingでタダで読めたので(笑)。
twitterのフォロワーが100万人いるひとなら1億円を稼ぐのは難しくない。逆に、1億円を持っていてもtwitterのフォロワーを100万人にするのは難しい。
つまり、
評価 > お金
の時代ということになるわけです。
確かに時代の流れはそういうベクトルに向かっているようにも見えます。
多くの人がネットに動画や文章をアップし、好意的な評価を得ようと努めることはもはや当たり前になっています。
この流れがどんどん加速化していけば、確かに「評価経済社会」というようなものになるのかもしれません。
それは、言うなれば
「いかに他人に影響を与え、良い評価を獲得するのかの競争社会」
ということになるということです。
そういう競争社会になるのであれば、私は参加したくはありませんね。
そのような社会は、お金から評価に査定対象が変わるだけです。
それだったら、お金のほうがまだいいです。
評価というものは、人の感情に左右されるものです。
ビットコインの価格変動よりも当てにならないでしょう。
昨日まではいい人だと評価していたら、今日になったら「あいつはけしからん!」なんていう手のひら返しはよくあることです。
そんなものを評価基準とすれば、世の中はさらに不安定になるに違いありません。
もっと世の中が不安定になってほしい人にとっては、そういう社会のほうが望ましいのかもしれませんが、私はそういう社会はご遠慮したいです。
もちろん、人間というものが社会的動物である以上、仕事においてもそれ以外のプライベートな面でも、評価というものは避けられません。
しかし、それを「経済」の基盤としてしまうのはちょっと違うのではないかと思うのです。
もしもそんな社会になったとしたら、私は隠遁者になるでしょうね。
簡単に「評価」と言いますが、そもそもその評価というものは非常に限定されてものでしかありません。
YouTuberが投稿する動画の評価=その人自身の評価 ということにはなりません。
その人がどれくらい思いやりがある人なのかなど、人格的な部分は評価の対象にはなりません。
でも、本当に大事なのはそういう部分ではないでしょうか。
とにかく注目を集めて評価を得ればいいという社会でずっと生きていくとして、そういう人生を送りたいのでしょうか。
人生の価値は、他人からの「いいね!」とか「スキ!」で決まるものではないと思います。
Thank you for reading!