[2023.04.07] 『エグい』が不快
最近チラホラ聞くようになった言葉、『エグい』。
芸人がよく使っている印象だが、それが
『あの番組めっちゃエグかった』
のようにプラスの意味で使っているのだ。
(イマイチ伝わりにくい例示だが)
そういうのを聞くと不快な気分になる。
使う側は『すごい』の代わりのつもりかもしれない。
しかし自分は『とてもマイナスなもの』『目を背けるようなもの』という、本来の意味で一旦受け取ってしまうので、話がスッと入ってこないのだ。
『エグい』の意味を調べてみると、『エグみ』のように味についての表現である他、『嫌悪感を催させるほど卑劣であるさま』という記載がある。
改めて言うまでも無いが、激烈にマイナスの言葉だ。
これを『すごい』というプラスの言葉として使う意味がわからない。
まず言葉の響きからしてマイナスっぽい。
ひょっとすると最初は、何かヒドイ話を聞いた人が本来の意味で『エグいなぁ~』と感想を言ったのかもしれない。
そしてそれを『スゴイなぁ~』みたいな意味だと勘違いした無知な(かつ影響力のある)人間が、『スゴイ』の意味で使いだした…
なんてストーリーを思い浮かべた。
「言葉は時代と共に変わっていくもの」という考えはわかる。
“驚愕”の意味を持った『ヤバイ』という言葉が『スゴイ』の意味で使われだしたのは理解できる。
また、誤用が定着してしまうのも仕方ないと思う。
例えば『確信犯』なんて、もはや本来の意味で使っている人を探すほうが難しい。
本来の意味で使う機会が無さすぎるのと、何より字面が誤用を招く。最初に『確信犯』と名付けた人のセンスが悪いとすら思う。
だが『エグい』、お前はダメだ。
プラスにはなり得ない。