**方向転換も悪くない**
わたしの仕事は、主にインナーイベントにおけるキービジュアルやデザインのディレクションをすることです。
基本的にはエンドユーザー様がいらっしゃって、間にイベント会社さんが入り我々が制作を受け持つイメージです。
なので、直接エンドユーザー様と会話をすることは滅多にありません。
エンドユーザー様とイベント会社さんがお話したことをイベント会社さんの担当の方から聴く。これが通常の流れなので所謂伝言ゲームになりがちですが、そこは、イベント会社さまとのコミュニケーションの取り方で何とでもなります。
今回依頼を受けたインナーイベントのキービジュアルは「控え目に」「でもインパクトのあるもの」でした。(それ以外にもイメージのお題などもありますが、お話できる範囲で書いていきます)
何とか3案提出したところ、イベント会社さんより連絡が入りまして・・・「うぅ、この時期に連絡はちょっとダメだったかな?」と思っていたのですが、話は真逆で「提出してもらったデザインを見ていたら、もっと華やかにしてもいい気がしてきたので、もう少しデザインを見せて欲しい」と言う嬉しいお知らせでした。
大枠のスケジュールとデザインの方向性をイベント会社さんとし、社内の営業には追加のデザイン費用の交渉もお願いして、一旦は落ち着きます。
実はこのエンドユーザー様は、「どうしてそれを選ぶかな?」と言うコテコテの「THE 素材」のようなものをチョイスしていたので正直、デザイナーとのディスカッションをする際も、悩みましたが「テーマに沿っていればよし」と言う結論に至り、今までのイベントとは違う雰囲気のデザインを作ろうと言うことになりました。
結果、「気に入った」との声をいただきましたが、今回ここで大切なのは費用になります。新規での制作になりますから、そこは頼むよ営業さん!!と言うことで、こちらは制作に専念します。
考えてみれば提出されたデザインからチョイスするしかできないエンドユーザー様は、今まで見たことのないデザインを出されれば、拒否反応を示すか、「こんな風なのもできるんだ!」と言った発見をするか?どちらかになります。拒否反応を示したエンドユーザー様には、できるだけ寄り添えるようなデザインに修正をして再提出をしていくのが、自分のやり方です。
今回は、「新たな発見」をしてくださったので嬉しい限りです。
基本的に間に入るイベント会社さんの担当の方にもよりますが、「固定概念は捨てる」ことはとても大切だと改めて感じました。
この案件は、長いこと別のイベント会社さんが担当していたので、自分たちは、印刷だけ担当したり、オペレータのお仕事のみで、デザインは手掛けておらず、運営系のお手伝いが多かったのですが、今回はイベント会社さんも変わり、エンドユーザー様も新たな刺激を受けてくださって、本当に手掛けてよかったと思える仕事です。
後は、エンドユーザー様が迷子にならないようなデザインを仕上げて、方向性の決定をしていただく流れになります。
方向転換も悪くはない。
昨年の終わりのコンペに勝ってから、デザイン案件に関しては本当に素晴らしい流れに乗っているので、気を引き締めて向き合って行きます。
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