ペルソナ ソルリ

辛い時は辛いって言おうって約束、彼女と彼女を愛する者たちとの約束。

今、つらいんだ。わたし。
そう言えた時には誰かが助けてくれるのかな、悩みが解決するのかな、人生は明るくなるかな、生きていようと思えるかな。


そんなことなかった。
やっとの思いで辛い、助けて、と放った言葉は別にどこかの誰かに届くわけでもなくただ世間では面倒でどうでもよくて目にも止まらない程度の人間が言ったんだって。
ただ、自分がつらいんだって自覚はできたよ。
辛いと言ったところで誰かが助けてくれる保証も、助ける方法も、ない。
自分自身が、私は今辛いんだって状況を把握する。
自分の辛さを可視化するほどにはいかないけど、言葉にすることで自分に少し優しくしてあげようと言う気持ちが湧く。
でも、つらいと言葉にした時、乱雑で空っぽな部屋には私しかいなくてどんどん溢れていったのは、つらい、助けて、お願いだから誰か助けて、誰でもいいから私を助けて、助けられなくてもいいから、苦しいよ、苦しいの治して、どっかに連れてって、誰か聞いてるでしょ、おばけでもなんでもいいよ、誰か私の声を聞いて。

本当に私の口から出た言葉。
本音。
1人だから言えたんだろう。


世の中、自分しか自分を愛せない。自分の全てを知っているのは自分で、自分の全てを知っているつもりでも知らないのも自分で、そんな自分でも愛してあげなくちゃ、だって他人は私の醜いところは愛せないから綺麗なところだけ見て、好いて飽きて人形みたい都合がよく扱う。
私だってきっと、他人からしたらそんなもん。
自分を愛してあげなくちゃいけないのに、私は自分を信じられなくて、ちょっとした綻びが重なると、私は気をしっかり持てなくなって、渋谷の街をふらふら泣きながら歩いた。
楽しい日のはずだったのに。最近の嫌な事、今日で忘れられそうだったのに。全く関係ない方向から槍を投げられて知らないバーで強いお酒ばかり飲んで、なのに気づくと家に向かう電車に乗っていた。

あー、今
私すごく寂しいな
失ったものは何かな。
私の自尊心?人?信じる力?人への期待?

電車を降りたら他人を許す時間。貴方は悪くない、悪いのは私
私は何も上手くできないから、きっと。

人を信じることはかなり難しいことでしょう
本当に心を許して大丈夫だと思っていた唯一の友達、あなたたちさえも心を許してはいけなかった。助けて助けられた人同士でもこんな傷をつけられることがあるのか。

私あの日、このイベントに一緒に行こうってラインしたんだよ。見る前に送信取り消してなかったことにした。


でも、きっと悪気はなかったんだよ。そう、なかったと思う。なかったって言って。何も言わないで。


また心の壁は分厚くなって、上部を取り繕って生きる。生きることへのストレス、不安、恐怖、諦め、負担、苦労。


でも、朝が来たらちょっといいチョコレートを食べて赤い口紅をつけよう。


早く会いたい、いつでも出てきていいよ、隠れないで、私には貴方が必要

そのうち会いに行くね。
寝られるかわからないけど目を閉じるよ

ソルリ、おやすみ

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