毒親だった肝臓がんの母から「いい娘を持って幸せだ」と言われるまで(1)


#自分にとって大切なこと

信仰は人生にとって生きる糧になったり、折れた心を支えてくれるもの。ただ、我が家の事情は少し特殊。子供の頃から友達とは宗教行事があると遊ばせてもらえなかった。それが当たり前で、親の言うことは絶対。好きな人ができても、入信しない人は結婚相手にはならなかった。この家から逃げるために親からかろうじて許してもらった人と結婚。子供が産まれた後、夫はウチの実家の過干渉に耐えきれず離婚。あれほど嫌いな実家に子供2人を連れて戻った。母は私を「ハズレた」と言った。子供たちを守るためひたすら母の横暴に耐えた。いつしか言葉を話すこともなくなり、20年経った。

母が通っていたヤブ医者は慢性肝炎を放置したあげく、肝臓病で発熱した母にむかって「腐ったもんでも食って、当たったんだろう。意地汚い」と言い、大学病院の感染症科に紹介状を書いた。追い出した手前私には内緒で兄貴に同行してもらい受診した。感染症科ではわからないと言われた兄貴はキレて出禁に。ハズレた娘をあてにするしかなかった。

私はまた母の支配下に入った。

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