自分の気持ちと向き合っているよ
たまに電子レンジや冷蔵庫の裏の隅っこを掃除していると、ふと見つける小さなガラスの破片。
私の部屋のクローゼットにも、そんな破片が落ちている。
「ちゃんと掃除しろよ」と自分に突っ込みたくなるけど、掃除したはずなのに、まだ出てくる。辛くて忘れたい、過去の思い出のかけら。
ちょうど息子が不調だった頃、彼が暴れて壊したものの残骸だ。
クローゼットの横を見ると、割れたコンセントカバーや、傷だらけの白い壁。
ホームセンターに行けば修理用のシートなんかも売っているけれど、いつもその売り場を素通りしている自分がいる。
あの時の大惨事は、私にとって本当にショックだったけど、もしかしたら忘れたい一心で心の奥底に押し込めているのかもしれない。
でも、それでいいんだと思う。
今では何事もなかったかのように、時は流れ、穏やかな暮らしが戻っている。
この10年、自己反省、希望、絶望……気持ちがぐちゃぐちゃな日々を繰り返してきた。
それでも、振り返ってみれば確かに成長している自分がいる。
「今さら成長って、何やってるんだろう」と笑ってしまうけれど、これまでが未熟だっただけなのかもしれない。
癌で亡くなったお姑さんに、もっと優しく接していればよかったという後悔。
息子の学校面談で、先生から「女の子ばかりとつるんでいるのが気になります」と言われても、大した問題だと思わなかったこと。
夫と離婚すると騒いだこと。
子供の頃、私は「しっかり者」だった。
頭もよく、ダンスも上手くて、本をたくさん読み、友達もいい子ばかり。
でも、それは全部演技。周囲を騙していただけだ。
本当の私は、その真逆。
大人になってからも、子供の頃からの癖で、思ったことを言えず、我慢ばかりしていた。
そのストレスを恋人にぶつけることもあった。
そんな自分を変えたくて、もっと楽に生きたいといつも思っていた。
天真爛漫な子をとてもうらやましく思った。
ここ1年、市の保健所に行っている。予約を取り、対面で話を聞いてもらうようになった。(無料)
利用する人は、精神的にダメージを受けている人。
またはその家族。
時には誰かに話を聞いてもらうだけで、気持ちが楽になる。
夫や身内には言えないことを話し、心の整理をする時間は、本当にありがたい。
息子のことではなく、自分の気持ちについて相談している。
初めての相談は息子のことだっただんだけどね。
いつの間にか、自分との向き合い方について話している。
というか、聞いてもらっている。
結局自分の問題だ、ということに気づいた。
3か月に一度、半年に一度くらいのペースだけど、これだけでも十分助けられている。
心から感謝です。
これまでの私は、一度落ち込むとずっと引きずっていた。
でも最近は、楽しいこと、悲しいこと、思い出しちゃったこと、それぞれを分けて整理できるようになった。
気持ちを切り替えることが少しずつ上手になってきた気がする。
だからこれからは、楽しいことがあれば、そんな話題もここに書いていきたい。
「私の人生って一体なんだったんだろう」と思いたくないから。