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イベントレポート「ROSCAFE TECH NIGHT #3 〜今、CTO / VPoEに求められる事とは?」

12月20日(水)に弊社ROSCAが運営する「ROSCAFE」にて「ROSCAFE TECH NIGHT #3 〜今、CTO / VPoEに求められる事とは?」を開催しました!

この記事では企画・運営、そして当日のモデレーターを勤めました私Saho@ROSCA広報目線でイベントの様子をお伝えしたいと思います!

ROSCAFE TECH NIGHTってどんなイベント?


今回で3回目となるROSCAFE TECH NIGHTですが、改めてどんなイベントなの?というところで、お話をしたいと思います。ROSCAFE TECH NIGHTは、オンラインを中心にイベントを行っていた中で「もっとエンジニアの方にリアルな価値提供をしたい!」という思いからスタートしたオフラインイベントです。

回ごとに異なる業種・業界のCTO、VPoEの方をお招きし、その立場から考える自身のあり方、技術選択や採用戦略など、幅広いテーマでLTをしていただいています。LTタイムの後は登壇者も参加する交流会を開催しており、こちらでも新たな気づきや出会いがあった!と大好評。

「一度に多くの技術責任者の話を聞けるのが嬉しい!」「コロナでなかなかこういった機会がなかったのでありがたい」という声を受け、2023年12月現在、毎月の定期開催としています。


今回の登壇者のご紹介


今回もさまざまな事業の登壇者、4名が集合しました!




会場の様子



今回のイベントスペースは株式会社Voicyさんのオフィスをお借りしました!
自社企画のイベントなども多く開催されているというオフィスは渋谷・道玄坂にあり、とってもおしゃれな雰囲気!ここで働けるVoicyの社員さんが羨ましくなりました。



LT1: 山元 亮典さん 株式会社Voicy 開発責任者




LTトップバッターは会場を提供してくださったVoicyさんの開発責任者 山元さん。Voicyさんでは厳選されたコンテンツを"ながら聴き"できる音声の総合プラットフォーム「Voicy」を運営されています。UX体験を重視しているということもあり、音声を収録するためのアプリと再生するためのアプリは別で作っているそう。

今回は「事業家として技術を使う存在になる」「技術と経営を繋げる」「注力ポイントを特定し戦略を作る」というポイントでお話をしていただきました。

組織としての体力が求められるタイミングでの戦略や意思決定が必要になる中、山元さんが大切にしているマインドはこの3点だったそうです。

事業を成功させるために求められるファンクションが、以前在籍していた大企業ではしっかりと分かれていたものの、スタートアップではそれらのファンクションを自分で包括できるような意識が必要だと気づいたそう。エンジニアであることの前に事業家であり、その上で専門的な意思決定を行う技術リーダーとしての役割が求められるということでした。

技術と経営を繋げると言う点で、プロダクト開発における専門性の高さというのは非常にハードルが高く、その分かりづらさが障壁になっていて、だからこそCTOという役割が存在するのではないかということでした。大切なのは抽象化して説明をしていくこと、そして密度の高いコミュニケーション。

注力ポイントを整理し戦略を作る、という点に関してはエンジニアリングマネジメントの4象限をご紹介いただきました。

  • プロダクトマネジメント

  • ピープルマネジメント

  • テクロノジーマネジメント

  • プロジェクトマネジメント


今はこのように様々な思考の整理方法や考え方が用意されているので、自分のバイアスを捨てること、そして先人の知恵を借りながら進めていくことを積極的にされているそう。今ある原状のイシューや課題を洗い出すために、実際に開発されているエンジニアの声に耳を傾けることも忘れずに大切にされているとのことでした。

組織やプロダクトにおいて挑戦をする上で、事業としての成功に繋がるのであればどんなことでもやってみよう!という自由な発想、そしてチャレンジングな精神がとても素敵!と感じました。

株式会社Voicyの採用情報


LT2: 三好 隼人さん 株式会社スナックミー CTO co-founder





お客様ごとに好みを導き出す「おやつ診断」を通して、1,000億通り以上の組み合わせからパーソナライズされたおやつをお届けするサブスクリプションサービス「snaq.me(スナックミー)https://snaq.me/」を運営されている株式会社スナックミーさん。最近はオフライン事業に注力しており、スナックミーブランドの商品を実店舗やコンビニにて販売しているそう。

このイベントの数日前に私もスナックミーさんの商品を手に取っていたところでした!(パッケージデザインも可愛らしく、とっても美味しかったです!)

おやつの会社さんということでバリューは「お(おもしろい!)」「や(やってみよ!)」「つ(つぎにいかそう!)」なんだそう。ユーザーの方が楽しそうと感じられることを、失敗しても次に生かそうというチャレンジする風潮が強いとのこと!「みんなやさしいから失敗したって大丈夫だよ!」スライドにはの文字。素敵ですね!

緊張と均衡、というテーマについてのお話がとても印象に残りました。緊張とはいってもストレスやプレッシャーを指すのではなく、何かを成し遂げたいと思ったときにその課題に対してどう臨むのかというギャップについてのこと。

これをエンジニアリングに置き換えると、新機能を開発するというときにテストを追加して…ということになるわけですが、実際にこの工程の中で「緊張」が生まれます。個人や会社で現状を理解し、成果を出すためのこの「緊張」を解消していくということを計画し実行することを意識されているそうです。

そして葛藤構造についてもお話いただきました。

このように、両側にゴムが引っかかったような状態のイメージ。


またご自身で定期的に振り返られている言葉についてもご紹介いただきました。現場、そして経営的な部分の整理のための言葉ということですが、会場でもこのお話に非常に共感されている方が多かったように感じます。

株式会社スナックミーの採用情報


LT3: 野沢 康則さん 株式会社ツクルバ 執行役員CTO





「中古・リノベーション住宅のマーケットプレイス型の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」と家を売りたい人と買いたい人のマッチングサービス「ウルカモ」の企画・開発・運営を行う株式会社ツクルバさんからは、野沢さんに登壇いただきました。建築を専攻されていた野沢さんは不動産営業から転身し、エンジニアになられたそう。

今回の登壇のため、ボリューム満点の資料をご用意いただきました!15分という短い時間の中で、5つのポイントにしぼってお話していただきました。

  • 1. CTO が応えるもの

  • 2. 利益構造の拡張

  • 3. 年次計画の客観視

  • 4. 生産性指標の活用

  • 5. 個人としての信念


野沢さんの考えるCTOの責務とは「経営」「執行」「再現性」の3つ。経営については常に学ぶことを意識し、成長率をリターンとした財務レバレッジの対象として期待されやすいプロダクトやシステムについてはリターンのロジックが伴うシステム投資量かの判断を専門家として担い、共通言語として財務指標で話すようにされているそうです。

CTOはエンジニアリングでどのように経営に利益をもたらすのかを問われます。最も大事にしていることは、指標の単純な増加への寄与ではなく、業界平均対比で優位性を持つ状態に寄与していること、そしてゴール設定を置く事です。

優位性を作ることができれば利益になることを他領域の経営者も理解できます。エンジニアリングに対する投資を、経営視点での根拠を持った上で正々堂々と勝ち取る必要があります。

年次計画における採用に関して頭を悩ませているのはアサイン計画。稼働率とシステム品質、両面のバランスが取れるアサイン計画と採用計画を目指しているそうです。

またハイパフォーマーの登場により活動量が10倍になったこともあり、アウトプットを優先したいプロジェクトのタスクフォースを作る時はリーダー×リーダーの構成を取るようになったそうです。全体の生産性の向上も数字上で見えてきたことで根拠として、しっかりコストをかけて採用を行っていくことを会社にも伝えるようになりました。

意思決定とアクションが早くても、リターンの薄いものに対してリソースを割くと成長としては遅くなってしまいます。「アウトプットのスピード感よりも、アウトカムのスピード感が高い組織であることを目指されている」という点が印象に残りました。


株式会社ツクルバの採用情報


LT4:山田 佑亮さん 株式会社ispec 取締役・CTO





最後のLTは株式会社ispecさんより、CTOの山田さんです。株式会社ispecは、ヘルスケアに関する知識を活かして、ヘルスケア・メンタルヘルスケア領域を中心に開発支援を行うテックカンパニー。現在病院や福祉に関する領域のデータを使って、プラットフォームの開発を行っているそうです。精神科の診察時間についてのお話が印象深かったです。


山田さんが意識していることは経営チームの中にいながら技術者として意見ができること、力作をリードすること、そして開発組織のマネジメント。だそうです。

CTOがブレーキ役になったり、あまり意思決定に積極的ではないとエンジニアがPMに押し負けていってしまう…というカルチャーはどんどん伝染していってしまうそうです。CTOが積極的に経営の意思決定に携わっていくことでどのようにエンジニアが事業にコミットするかのスタンスを開発組織全体に展開する役割も担うことになってくるので、ただレビューをするだけではなく、具体的な意見や提案を行うようにして、しっかりと取り組んでいきたいと考えているとのこと。

2023年今年に発売された本、「リアライン: ディスラプションを超える戦略と組織の再構築」をご紹介いただきました。ここで取り上げられている「戦略的ラインフレームワーク」という考え方は、自社の戦略がどこに位置するかによって事業戦略や実際にどんな人を採用するかまでを実際にアライメントしようというもの。事業、そして組織戦略を合わせるための具体的な方法論はここから影響を受けたそうです。

事業戦略という不透明なものを、どうやって技術開発組織にインプットしていくかという作業は非常に難しく、不確実性も高いものです。瞬間的な意思決定の中で合うものを見つけていけることができるといいと考えているとのことでした。

株式会社ispecの採用情報


交流会の様子


今回の軽食はマックをご用意!ハンバーガー片手に親睦を深めている皆さんの様子を見るのがとても嬉しい気持ちになって好きなんです。。イベントを企画してよかったなと毎度思う瞬間です!

まとめ


今回で2023年最後の回となったROSCAFE TECH NIGHTは1月の会が進行しています!(詳細は後日告知です!)
次回もたくさんの学び、そして出会いを提供できる会にしたいと考えていますので、ぜひぜひエンジニアのご友人をお誘い合わせの上、お越しください!お待ちしております!

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました!
また次回の記事でお会いしましょう!


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今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
また次回の記事でお会いしましょう!
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