試行錯誤の快楽
屋外での撮影はなかなか面白く、やっているうちに人に見られる恥ずかしさも、徐々になくなりました。
どうしたら作ったものの美しさ、面白さ、製作側の気持ちまで、見る側の人に伝えることができるのかを考えると、撮影とは、かくも難しいものかと唖然としました。
学校もあるくらいだから難しいのも当たり前。
いろいろ考えても埒があかないので、もうここは自分の感性を信じるしかない。
自分の内側が、“きゅ”っとなった時が撮影のタイミングとして撮り続けました。
以前に自分のプロフィール写真を撮ってもらう時、カメラマンに言われたのが、「撮られたくないって気持ちがファインダーからは丸見えだよ」と。
確かに肉眼より、レンズを通して見ると、何やら違うものが見えるのが不思議です。
実物の外見ではない何か、感情面というのか、目では見えない何かが見えてくるのは本当に不思議なことだと思いました。
ありがたいことに、近所に公園がたくさんあるので、よい背景や、吊るしやすい木を探し続けていると、何年も気づかないでいた素晴らしい場所をいくつも発見することができました。
細長い作品を、発見した素敵な場所で撮影したいのですが、全体を写すとなると被写体は小さくなってしまいます。
小さいと見にくいので、動画にして、部分部分をアップで写すということを思いつきました。
試行錯誤の連続ですが、楽しい作業でした。
いつも変なこと考えつくねって言われますが、あれ?これは今の状況だと無理かも、って思うには思うのですが、形になるまで何度でも考えて動く、しつこさがあるだけだと思っています。
失敗前提だと気が楽になります。
案外大成してる方々もそうだったりして、なんて思ったりします。