無垢で無慈悲な君の声
偽善を良しとするのは、そんなにも悪いことだろうか。
悪意無き、素直な感想ほど、俺を傷つけるではないか。そっけない素振りで、そこにあった熱意などガン無視で。
俺は必死だよ。
「どうせ、作りもしないくせに偉そうに!」
俺を馬鹿にするヤツに向け、心の中でそう叫んで見下している。
作っているだけ、そいつよりもマシな気がして。
そしてそいつが、いざ創ったとして、
「俺よりもずっと秀でていたらどうしよう」
って、怯えてしまって仕方がない。
怖いんだよ。夜もおちおち眠れやしない。
なあ、知ってるか?
この世の中は面白いモノであふれている。
だが、その幾倍も面白くないモノであふれている。
駄文と駄作にあふれたこの世界だ。
それでも輝くモノは、そんなありふれた駄文や駄作たちを燃やし尽くすほどに輝いている。
消し炭すら残さないほどに焼き尽くす。
あまりにも無慈悲だろ。
なあ、いいねって、言ってくれよ。
投げ銭なんて、いらねえんだよ。
こんな文章に価値なんてこれっぽっちもなくたって、ここまで読んだアンタがなんかいいって思ってくれたのなら、もうそれでいいんだよ。
正直な感想くれなんて贅沢は言わねえよ。
偽善でも良いからさ、いいねって、言ってくれよ。
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