どんなロープを買えばいいいの?ナイロンロープ・組紐編🪢
はじめに
どうもロープ屋です!
このブログでは、ナイロンの繊維で作ったロープの特徴を記載していきます。
実際にロープ・組紐を選ぶにあたり参考にしてもらいたいと思い作成しています!
分からないことがあればお気軽にお声掛けください!
まず、ナイロンロープの特徴を表にしています。
さらに、表下に補足をしています。主にナイロンにフォーカスしています。
そして、次にナイロンやポリエステルは繊維の構造を変えることによって、見た目や風合いなどを変えることができるということについて記載しておきます。
ナイロンロープについて
ナイロンの特徴
ナイロンはスーパー繊維などを除く中で(天然繊維、ポリエステル、ビニロンなど)最も強力のある繊維になります。
伸びもよく、衝撃に強く、しなやかで扱いやすいロープになっています。
例えば、鉛筆ほどの太さのナイロンロープでも約700kgもの強度が出ることから、その強力さが伺えます。
使用用途
ナイロンロープは、その高い強度と耐久性により、多くの用途で利用されています。特に、アウトドア活動やマリンスポーツ、工業用などで重宝されてきました。ナイロンの弾性は衝撃を吸収するため、クライミングや救助活動など、安全が重要な場面でも使用されています。
パラコードもまたナイロンの繊維を使っていますし、キャンプに使うロープにもナイロンが使われていることも!海上では船舶にも使われるなど、多種に渡ります。
ナイロンは耐候性があるため、屋外での長期間の使用にも適していますので安心してご使用いただけます。
繊維の種類、マルチとスパンについて
表にナイロンロープ(マルチ)と記載をしました。
ナイロンやポリエステルの繊維にはマルチとスパンなど、ナイロンの糸の構造の違いがあります。
マルチ糸(フィラメント糸)とスパン糸を使ったロープには、いくつかの重要な違いがあります。
1) 構造の違い
マルチ糸(フィラメント糸):一本一本の糸が長い繊維(フィラメント)から構成されています。これにより、繊維の断裂が少なく、強度が高いです。
スパン糸:短い繊維をより合わせて糸にしたもので、よりによって糸が形成されているため、少し毛羽立ったような質感があります。
2) 強度と耐久性
マルチ糸(フィラメント糸):通常、ナイロンのマルチフィラメント糸を使用したロープは非常に強靭で、引っ張り強度や耐摩耗性が優れています。また、弾力性も高く、負荷がかかっても元に戻る能力(伸縮性)が強いのが特徴になります。
スパン糸:スパン糸のロープは、フィラメント糸に比べてやや強度が劣る傾向があります。また、スパン糸は摩擦による摩耗が起こりやすく、長期間の使用にはあまり向いていない傾向にあります。
3) 質感と柔軟性
マルチ糸(フィラメント糸):表面は滑らかで、毛羽立ちがなく、手触りがツルツルしています。このため、摩擦の少ない条件で使用したい場合には適していますが、滑りやすいというデメリットもあります。
スパン糸:スパン糸は表面がややザラついており、手触りが柔らかいです。滑りにくく、作業しやすいです。マルチ糸と比較すると、使っているうちに毛羽立ちが増えることがあります。
4) 耐摩耗性
マルチ糸(フィラメント糸):耐摩耗性が非常に高く、長期間の使用でも性能を保ちやすいです。特にアウトドアや工業用途での高負荷環境に適しています。
スパン糸:摩耗しやすく、毛羽立ちやほつれが生じることがあるため、摩擦の多い用途にはあまり向いていません。
5) 耐候性
マルチ糸(フィラメント糸):ナイロンのフィラメント糸は、紫外線や湿気に対する耐性が高く、屋外使用でも長持ちします。
スパン糸:フィラメント糸に比べると、紫外線や湿気に対してやや弱く、屋外使用では劣化が早い場合があります。
6) 用途
マルチ糸(フィラメント糸):引っ張り強度や耐摩耗性が重視される用途、例えば登山やクライミング、船舶やアウトドアでの使用に向いています。
スパン糸:手作業や工業用途など、手触りが重要で、滑りにくさが求められる場面に適しています。たとえば、作業用のロープや手芸用途で使用されることがあります。
このようのにマルチとスパンのどちらを選ぶかは、用途や求められる特性に応じて決まってきます。
さいごに
ここまでナイロンロープと、繊維の構造の違いを見てきました。
この記事が、ロープの選択に、また何かのアイディアになれば幸いです!
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