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自然栽培の畑より Vol.6 「冬に向けての草の処理」

9月になってからも30℃以上の気温と痛いくらいの陽射し。
大量の汗をかきながら、『夏の終わりはいつくるのやら』と思いつつも。
朝晩は少し肌寒く、季節は確かに移り変わっているのを感じます。

夏の容赦のない陽射しと適度な雨のおかげで、自然栽培の畑のほとんどで雑草がぐんぐんと勢いよく生長してくれました。
身長ほどに伸びた、こぼれ種で発芽した緑肥のソルゴーもぽつぽつと拝見され、『冬に向けて草の刈り込みをしなければ』と、己を奮い立たせるのでした。

草の刈り込み前
草の刈り込み後

草の刈り込みは、トラクターの耕す部分(ロータリー)を草刈り用(フレールモア)に取り換えて作業を行います。
そのまま草ごと耕してしまうと、自然栽培の畑に草が青いまま入ることになり、畑の土が自然の状態ではなくなってしまいます。自然界では土の上で腐敗していくため、一度刈り込んで腐敗させてから土に漉き込みます。
浅く耕す方法もありますが、ここまで草の勢いが強いと、ロータリーで耕したときに草がロータリーの爪に絡みついて、故障の原因となります。
故障すると大変な金額がかかってしまいますので、草の処理は丁寧にしないといけません。

また、この時期に草の処理をするのも理由があります。暑さの残るうちに刈り込んだ草を畑に漉き込むことで草の分解が早まり、次の作物の準備がスムーズにできるようになります。

この作業が遅れてしまうと、耕して草の分解を進めようとしても、秋から冬にかけて気温が下がり、草の分解が進みません。
例えば、草の残渣が残った状態で12月に小麦の種まきをしても、土のエネルギーが草の分解で消費されて、種の発芽への影響、発芽してもその後の生長に大きな影響を与えてしまい、収穫量が極端に少なくなってしまいます。

自然栽培で野菜を作るためには、肥料を与えずにただ耕して、種を蒔くだけで元気な野菜ができるわけではありません。
ピュアリィを卒業して真心農園をはじめて9年になりますが、素人がありとあらゆるたくさんの失敗を経て今に至ります。改めて自然栽培をしている農家さんや先人の皆さんへの尊敬の念が堪えません。

9月13日 お野菜の様子

8月下旬に蒔いた野菜の種、順調に育ってきています。草も一緒に育っているので、除草作業も合間合間でやりながら、様子を見ています。

淡い緑の小松菜


ギザギザの葉っぱの山東菜


ラディッシュはあと少しで収穫


にんじんの葉っぱがそれらしくなってきました

早ければラディッシュが来週頃には収穫が始まるかな?どうかな?という所で、畑に行くたびに生長しているので収穫を迎えるのが楽しみです。

文・真心農園 坂田


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