第2回 臥牙丸編/ジョージア料理 Wineshop & Diner FUJIMARU 浅草橋店
第2回 臥牙丸編/ジョージア料理
Wineshop & Diner FUJIMARU 浅草橋店
東欧・ジョージア(旧・グルジア)から、2005年に来日。黒海、栃ノ心(現・大関)に続いて、幕内力士となった臥牙丸。
身長186センチ、体重200キロ超の大きな体を生かしたパワーあふれる相撲で、12年春場所、新三役に昇進。横綱・白鵬の土俵入りの露払いも務めるなど、明るい性格で力士仲間たちから愛されている臥牙丸。また、力士、ファンからは、親しみを込めて「ガガちゃん」のニックネームで呼ばれている。
現在、十両で土俵を務めている臥牙丸が推薦するのが、東京・浅草橋にあるワインショップ&ダイナー「フジマル」だ。川面に臨むビルの2階にひっそりとたたずむ「フジマル」が特化しているのは、ワインの豊富さ。中でも、関東地方ではあまり手に入らない、ジョージアワインのラインナップには、驚かされる。
ジョージアは、知る人ぞ知るワインの宝庫。紀元前には、かのクレオパトラにも献上されたジョージアワインは、品質のいいブドウ、素焼きのワイン甕「クヴェヴリ」、湿度の低いジョージアの気候が合わさってなせるワザ。
ちなみに、臥牙丸の実家でもワインの醸造を手掛けている。
中でも、臥牙丸の一押しは、「ドレミ・ムツヴァネ ルカツテリ」。通称、「オレンジワイン」と呼ばれ、「ムツヴァネ ルカツテリ」というジョージアワインを代表する2つのブドウ品種で作られている。もちろん、クヴェヴリで発酵、熟成させたジョージア伝統のスタイルを貫いている。
目を閉じてゆっくりと味わえば、赤ワインとも思えるほどしっかりしたタンニンと、旨みが広がる絶品。
「これ、一度飲んだら、クセになるよ」とは、臥牙丸。
店内のワインセラーには、ジョージアワインのみならず、さまざまな国のワインがストックされている。
ちなみに、「フジマル」では、ワインを自社醸造している。
東京・清澄白河フジマル醸造所で作られたのは、写真左の5本。
「マスカット・ベイリーA・2016 ハーフ」(左端)は、美しいルビー色と凝縮感あるブドウの香りが印象深い、軽やかなな赤ワイン。
「Tabletop Delaware 2016 ハーフ」(左から2本目)は、山形県産デラウェア独特の素朴な栗のような風味がほのかに残る白ワインだ。
さらに、写真右の3本は、大阪・島之内フジマル醸造所で作られた逸品。
「Barrique Merlot 2017」は、長野県産メルローを使用。
他の2本も、大阪府産デラウェア、同じく大阪府産のマスカットベイリーAなど、国内産のブドウを使っているのが特徴。
「東京、大阪の醸造所とも、日本の日常の食事に合うようなワイン作りにこだわっています」とは、店長の齋藤健一郎さん。
こうした「普段使い」のワインに合わせるのは、日本全国から取り寄せたこだわりの食材を使った料理の数々。
中でも常連客に人気なのが、「淡路島産玉ねぎ」。淡路島の玉ねぎをじっくりローストし、とろりと溶けるニボバターでいただく。黒い粒は、焼いたブラックオリーブを砕いたもの。
「蝦夷鹿のロースト」は、ぜひ、赤ワインと一緒に味わいたい。ジビエ特有の臭みをまったく感じさせないのは、鹿のしとめ方にこだわっているから。フレッシュな鹿肉をフライパンでじっくり火を通して、さらにオーブンで焼き上げる手間のかかった1品だ。
他にも、「『たこりき』の大阪風クロケット」、「シャルキュトリーの盛り合わせ」(自家製ハム、ソーセージ)、パンと一緒にいただく「佐渡バター」など、品数も豊富。
デザートは、「兵庫県・尼崎産いちじくのロースト&バニラアイス」がおすすめだ。
昼1時から夜11時まで、中休みなしで営業しているため、
「土日は特に、『昼飲み』のお客様で賑わっています」(齋藤店長)とのこと。
さまざまなシーンで、ワインを楽しむのにうってつけのお店と言えるだろう。
撮影:山口真由子
\今回訪ねたお店/
Wineshop & Diner FUJIMARU 浅草橋店
東京都中央区東日本橋2-27-19 Sビル2F
TEL:03-5829-8190
営業時間 13:00~23:00
定休日 火曜日・水曜日
ホームページ http://www.papilles.net/
会員制ネットショップ http://www.wineshopfujimaru.com/
フェイスブック https://www.facebook.com/wineshopdinerfujimaru?ref=hl