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育った谷塚に根付き、谷塚の良さをひろげていく後藤さんのお話

谷塚で生まれ谷塚で育った後藤さんにインタビューさせて頂きました。
都内で小学校の教師と校長先生をご経験された後、現在は「友隣会」という市民団体の会長として谷塚中心に活動されています。
その後藤さんの根っこを今回も掘ります!

包み込む笑顔の後藤さん

ゲストプロフィール

後藤 一彦 (ごとう かづひこ)さん
埼玉県草加市出身、在住 80歳
友隣会会長

2023年8月実施「納涼 踊りとマルシェフェスタ」の開催に尽力した1人であり、50年ぶりに谷塚で盆踊りを復活させた。

納涼 踊りとマルシェフェスタ

「友隣会(ゆうりんかい)」・・・
「社会教育の推進」、「まちづくりの推進」を軸として草加市谷塚を中心に活動している市民団体。2019年に発足し約40名が所属している。

第4回総会時 関係者と会員メンバーの集合写真

インタビュアー:リオ
Roots社員でねっこっこ〇〇(まるまる)インタビュアー

始まる前のふたり


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太字:インタビュアー
細字:ゲスト
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はじめに

本日はお時間いただきありがとうございます。
ちゃんとお話しするのは初めてなので今日はよろしくお願いします。

そうですね、、、
なんのお話ができるかわかりませんがよろしくお願いします。笑

小学校の校長先生も経験されている後藤さんと向かい合うと、何か諭されるかのような不思議な気持ちになります、、、汗
まずは"今"に焦点を当てて話を聞かせてください。
友隣会では普段どんなことをしているんですか。

活動は色々していますね。
まちの美化運動で花を公園に植えたり、まちの様子を勉強するために綾瀬川を川下りしたり、、、まちにどういった貢献ができるかを考えながら活動しています。

炎天下で作業をする友隣会のみなさん

なるほど、うちのモリ(Roots社員)と会うきっかけになった盆踊りも後藤さん達が発起したんですよね。

そうですね。
そういうの久々にやりたいな~と思ってた時、たまたま同じ居酒屋で同じ話をしていた谷塚警備隊のみなさんと出会って、その勢いのまま一緒にやりましょう!となりましたね。

そんな偶然の出会いから50年ぶりの盆踊りが谷塚で復活したんですね!
初めましての居酒屋で意気投合ってパワフルすぎます。
期間でいうと友隣会はどれくらい前から活動しているんですか。

友隣会自体は5年前にできたんですけど、その前身として青年会が昔からありましたね。なんだかんだ50年以上続いていますね。

最初は、やっぱり後藤さんが立ち上げたんですか。

いや、青年相談員をしてる地元の先輩から薦められたんですよ。
じゃあやらせてもらいますってスタートしたんですよ。

その勢いで会長職はすごいですよ、、
でもなんか頼られる雰囲気があるのでとても納得できます。

同じような話で中学校のときは生徒会長してたんですね。谷塚中でね。

生徒会長?!
ちなみに高校の時もやってたんですか。

高校の生徒会では書記をしてましたね。友達が生徒会長になるって言ったから応援演説をしました。

めちゃくちゃ友達想いじゃないですか~
中学校の時に生徒会に入ろうってなったきっかけは何かあったんですか。

きっかけというか、先生に言われてね。お前やれって。
それでやったんですよね。

後藤さん、、、なんか常に人から頼まれてますね。
人望が厚いといいますか、、、
そんなに頼られることあるんですね。

なんでですかね、、おかげさまでね。

人のために動いていた"育ての親"

なんでそんなに人から頼られるんですかね。
もう少し過去に戻ると、小さいときはしっかりものだったんですか。

普通でしたよ。
ただ、人のいやがることはしないようにしてましたね。

後藤さんは絶対しなさそうです。安心感があります。
それは意識してたんですかね、それともそう言われたんですか。

意識というか、、祖母の教えですかね。
私、実は3歳で父親を亡くしてるんです。
それから母親がまだお腹の中にいる弟と一緒に実家に戻ってしまったので、父方の祖母と叔母と暮らしてました。
とにかくかわいく育てた息子がいなくなって、その孫だから、大切に育ててくれましたね。

そうだったんですね!
その時に"人のいやがることをするな"と言われて育ったんですね。

あとは"人のためになりなさい"だとか"自分だけよくてはだめだよ"とかですね。祖母も叔母も助産師さんで、赤ちゃんが生まれる家まで行って出産の手伝いをした時に、中にはお金を払えない人もいたそうで、そういった人からは貰ってなかった話も聞いたことがありますね。

慈悲深いというか、相手のために思いやることを実践するお二人だったんですね。

「沈香も焚かず屁もひらず」って言葉があって「可もなく不可もなく平凡」て意味ですけど、祖母はそうにはなるなよって言ってたのを思い出しますね。

それは、、つまり平凡になるなってことですかね?

そうかもしれないですね。
つまらない人になるなよってことだと思います。今思えばですけどね。
たぶん中学生のときに生徒会長を引き受けたのも、自分の中でしっかりしないといけないと無意識に思ってたんですかね、、。

「沈香も焚かず屁もひらず」って日常では出会わない言葉なので、今覚えてるってことは染みついてる証拠ですもんね。

あとは"人が来ない家はだめだ"ってのも言ってましたね、、。
よく助産師さんとか、地域の婦人会の集まりでうちに人がたくさん出入りしてましたから、知らない人もよく家にいましたね。笑
昔は盆踊りの練習もうちでしてたんですよ。

昔の谷塚納涼祭

そうだったんですね。
さっきの生徒会長の話じゃないですけど、後藤さんのところに頼まれごとや重要な役割が集まってくるのと同じように、小さい頃から周りに人が集まる環境で育ったんですね。
きっとそこでお二人の人への立ち振る舞いを見てたんですね。

そんなに綺麗な言い方されると照れちゃうけど、そうかもしれないですね。
そこが原点なのかも。
公共心って言葉があるように、「自分がお世話になった社会に対してなにか役に立つことをする」祖母はそんなこと口にしてないけど、今思えばそういうことを教えてくれたんですね。

公共のために尽くそうとする心、まさに助産師としてお二人が体現してきたことが今後藤さんの中に確かにあるんですね。

そうですね、常に周りや私のことを考えて動いてくれる人でしたね。

公共心を教育で広げていきたい

そういえば生徒会に入るような真面目な後藤さんが教師になるのはすんなり理解できますが、なぜ教師をやろうと思ったんですか。

これはですね、なぜというか、父親が教師だったんですね。
それで祖母や叔母が、父親と同じくらいには育てないとって思ったんでしょうね。教師になろうと思って、気づいたら教師になってました。

校長先生の時の後藤さん
教壇に立つ後藤さん父

それでなれるのはすごいですよ笑
父親と同じ職業ってかっこいいです。
教育といった分野では、今も関りがあるんですか。

今ですね、草加市がまちづくりについての副読本(教科書)を作っていて、その中に友隣会の紹介が描かれそうなんです。それの原稿を書いてって頼まれてるんだけど、、

また頼まれてますね笑
やっぱり教育からは離れられないですね。

そうですね。
この副読本がきっかけで"公共心"の意味とか、なぜ勉強する必要があるのかを、子供たちに広げていきたいんです。教えるだと上から目線になってしまうから、そうじゃなくて、みんなで一緒に広げていきたいんです。

人のために動いてくれた祖母と叔母が私にしてくれたように、先生や友人が役割や期待を込めてくれたように、私も社会、地域や国に対して何か貢献してきたい。そんな想いが今は強いですね。
なにができるかなって考えた時に、私は教師だから、次の世代にこの公共心の大切さを繋げられる。繋げていけると感じています。

我々友隣会は地域のために何かをしたい集まりだから、その輪が私たちだけでなく、Rootsさんや地域のみなさんと広がっていったら面白いですよね。

熱い思いを聞けて嬉しいです。
今年の夏まつりは一緒に踊れるのを楽しみにしています。
今日は長時間、ありがとうございました!


終わりに


インタビュー中、ニコニコとほがらかに受け答えいただいた後藤さん。
話していく中で「あ!これが私の言いたいことですね!」とか「聞き方が上手で、自分の根本を気付かされました!」と、我々チームをとてもたくさん褒めてくださいました。その言葉を聞いて私も安心しながらインタビューを進められたなと気づいたのは終わった後。後藤さんの"人のために動く"を私自身が体感してしまいました。

また教育の話の時は目がキラキラと少年のように輝いていました。年齢に関係なく、自身の役割を見つけ日々全うする姿勢は人生の先輩としてかっこよかったです。本当にありがとうございました。


こぼれ話

本編に書けなかったけど書きたかったお話を2つ!

<3歳で分かれた弟と40年ぶりに再会!?>
後藤さん43歳、大田区教育委員会で働いてたある日、1本の電話が。

後藤さん「はい。後藤です」
??? 「もしもし、兄貴ですか?」
後藤さん「もしかして、次彦かな?」
次彦さん「そう、今羽田空港にいるんですけど今日会えませんか」
といって、なんと40年ぶりに大森駅で再会したそうです。

実質初めましての2人は朝まで40年分の思い出話をしこたま語りあったとのこと。後藤さんはこの日の帰り際に「これから40年分つきあっていこうな」と言ったそうで、聞いてる私でさえなぜか嬉しくなりました。

その後旅行する2人!素敵!


<引き寄せたのか、攻めたのか>
インタビューを終えて、人を引き寄せる力を感じたと私が述べた際
「人に言われたことをやってきただけですよ~」と謙遜されていました。確かに後藤さんのエピソードは誰かに頼まれたりすることがとても多く、後藤さんの意志があるエピソードを聞けなかった私は、「今の奥様との結婚はどちらからアプローチされたんですか」と聞いてみた。
「私からですね。それでいうと人生で唯一自分から動いたことかもしれないですね」と笑って答えられました。
そう言った後藤さんは男の顔をしてました。



根っこっこ×〇〇(まるまる)

「谷塚」に焦点をあて、
ゲストの原動力、原体験、展望を掘っていくことを目的としたメディア。
媒体は現在、インスタライブとnoteとペーパーの3種類。
試行錯誤しながら手作りで進めていくこの感じも併せてお楽しみください!
TVファシリテーター/noteライティング:リオ
ペーパーライティング:アユカ

・Rootsの日ごろの活動はこちら
https://www.instagram.com/roots_yatsuka/