マーケティングの面白さと、拭えない葛藤。
私の専門はプロダクトマーケティング。
そしてそれをマスマーケティングに乗せて、売上を作る。
それが、私の仕事。
マーケティングって、
めちゃくちゃ幅広い言葉なんだけど、
私のやってることって、要は
魅力的な商品をつくって、
ステキ!と思ってる人に届けること。
この作業は本当に好きなんです。
商品作りは私の自己表現でもあるので、
届けたい人のことを、とことん想像して、カタチにしていく。
時には数字とにらめっこしながら、
まだ他の人が気付いていない鉱脈を探して、
どうしたら届けられるか戦略を考えていく。
いろんな材料を集めて作った商品を、
世の中に出したときに、どんな反応が返ってくるか。
ヒリヒリとした緊張感と、
答え合わせのワクワクが交錯して、本当に面白いんです・・
自分の想像を越えた反応が返ってくると、たまらない。
でも最近気になるのが、【マス】という部分・・
【マス】=大勢の人
多くの人に届けられる商品は、
もちろん良い商品であることが多いです。
でも人ってすごく多様じゃないですか。
例えば、20代女性がターゲットとしても
・20歳、大学生、韓国好き
・25歳、専業主婦、1歳女の子ママ
・28歳、大手企業勤務、英語とヨガが好き
この3人全員に買ってもらう商品を作るって、
かなり難しいことなんです。
この3人の最大公約数を探るのは、
並大抵の事ではないのです。
で、うまく最大公約数を取れたとして、
多くの人に買ってもらえたとしても、
お客様が本当に心から望んで買ってくれたかというと、
そうではない事も。
突然ですが、こんな理由でお金払っちゃうことってありません?
・何となく良さそうかなと思って
・隣のモノよりも安くなってたから
・流行ってるし、お試しで
はい、私もよくあります。
もちろんこれが悪いわけではないのですが、
こういう気分にさせちゃうのも、
マスマーケティングの力なんです。
そう、マスマーケティングは、
『欲しくないのに買わせる技術』という側面もあります。(怖い)
こういう、【なんとなく買い】をした時って、
『これがあって、本当便利!』
『この味があると、午後も頑張れる!』
『見ているだけで癒される・・』
こんな感動が起きる確率も低かったり。
本来「感動」を引き起こせるような、
よい商品でも
買い手の気持ちにフィットしていないと、
「感動」を届けることは難しいんです。ミスマッチしてるわけなので。
仕掛け側の視点に戻ります。
こんな風に、「なんとなく買ってくれる」人を増やすことは、
見た目には売り上げが上がるから
一見成功に見えます。
でも感動が伴わないと、
長期的な売り上げに結びつかない。
リピートや口コミといった、
人の感情が働いて、
生まれる力に結びつかないから。
で、これには
マスマーケティングでは限界があると思っています。
だって一人一人求めるものや
価値観が全然違うから。
ここに私のモヤっとポイントがあります。
私はですね、お金払ってもらった以上
『いい買い物した!』と思ってもらいたい。
まず大前提として、
【払ったお金く価値】
この方程式は、守りたいんです。
これをベースに、
感動や、
うれしさや、
癒しや、
驚きや、
楽しさや、
温かさや、
快適さや、
安心感などなど・・・・
【心の動き=感動】を生み出したいのです。
それがマスマーケティングでできるひとは、
最強だと思う。
でも私は、もう少し
スケールダウンしたカタチで、
想いを形にして、
求めている人に届けられるような、
そんな仕事がしたいなぁと、
最近よく思うのです。