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ハローライフ。
こないだ久しぶりに寄った本屋で目について買った本。
村上龍久しぶり。でも、この本2014年に文庫版出てたんですね。単行本は2012年か。もう10年前だ。
村上龍、割とチェックしていたのになんで気づかなかったんだろう?と少し思って納得。10年前なら僕は40代だから、ですね。55歳の自分を想像できていなかった。興味さえなかった。だからきっとその時気づいていたけど買わなかったんでしょう。45歳の時に10年後を見据えて毎日を過ごしていたら、今どうなっていただろうか。そう書いてみて、この本の中にもそんなくだりがあったなあと思って苦笑い。
解説してる人も書いてるけど、「ハローワーク」と読み違えちゃうので再就職の話なのかな、なんて思いがちだけど、「ライフ」なんですよね。13歳に「ワーク」を教えようとした村上龍が、55歳に「ライフ」を意識させようとしている。
この表紙、なかなかウッとくるというか、英語でタイトルが書いてあって。
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Life Guidanceですよ。そうか。そういう時期なんだなあ。50歳になる時、ずいぶんいろんなことを考えたけど、あっという間に5年経って、来月55歳になります。
この本は5つの中編からなる小説集ですが、いつもどおり?「前を向く」というテーマを強く感じます。イメージですけど、字が濃いというか太いというか、元気がないと村上龍読めない(笑)。幸か不幸か身につまされすぎて読めなくなるようなことはありませんでしたが、それでも、読んでいて何度も他人事じゃねえなあと思った瞬間がありました。年取ったんだなあ。
「再出発」のきっかけが何になるのか。リストラか、定年か。それこそ数年前、どこかの壁に貼ってあった求人広告見て、ああ自分はオーディションさえ受けられないんだって愕然としたのを思い出したり。リストラされて再就職するために「自分史」と向き合わされてる主人公とか、高校生に言うようなことを派遣会社で言ってるのかとかね。ちょっと驚いたり。
読み終わってまさに村上龍の村上流(うまい)にはまっているというか、前向いて考えなくちゃなあ的になってる(単純)。
帯に「50代にオススメしたい本」とか書いてるのも刷り込みですよね。幻冬社うまいわ。そんな連休最終日でした。