![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/122783016/rectangle_large_type_2_51a55d4bc22ba267143dbd2ceeb98e49.jpg?width=1200)
いつの間にか繋がる場所
「近くに美味しい店ないですか?」
3年ぐらい前、信号待ちしてる後ろからいきなり声をかけて来た20代前半ぐらいの女性。
その頃、引越して来たばかりだった私は、最近越して来たばかりなのでこの辺にあまり詳しくないことを答えた。
すると彼女が、
「私も最近来たんです。」と。
「どこから来られたんですか?」
「広島です。」
それから20分ほど2人で歩きながら話をした。
お互いが働いてる職場のこと、
京都に引越してきた理由、
どの辺に住んでいるか、、
最後に彼女が「今度ご飯に行きましょう」と誘ってくれてLINEを交換したのだが、読み込んだIDを私が登録し忘れ、そのまま連絡できずじまいになってしまった。
もっと色々話してみたかったのに。
彼女はどうしてるだろうか。
---
係の人に誘導され、コンサートの曲間に入場すると、演出上会場内は真っ暗だった。
明るい場所から急に真っ暗になると、目が慣れるまで目の前は真っ黒で何も見えない。
手探りで一番手前の席に座ろうとしたら、その席に人の気配が。
「あっ、すみません。」
それ以上動くこともできず、入場したその場所で目が慣れるのを待っていた。すると、手前の席から男性の声で「ここ、どうぞ」と。
私を座らせるために奥の席にずれてくれたのだった。
演奏が終わり明かりが点いたので、空けてくれた席に座らせてもらう。
「こういう音楽興味あるんですか?」
「はい、ていうか明日出演するんです」(次の日の出演者だった)
休憩中にしばらく会話していると関西弁が出たらしく
「関西の方ですか?」
「はい。お兄さんは東京の方っぽいですよね?」
「今は東京ですが、出身は広島です。」
音楽の話で盛り上がり、その日以降も数ヶ月に一度電話で近況を報告し合っていた。
あれから5年ほど経ち、今はもう連絡を取らなくなってしまったけれど、、
面白い出会い方だった。
---
不思議と縁を感じる場所がある。
私にとって広島はそんな場所かもしれない。