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生きること、学ぶこと


脳神経医学のこれから


気がつくと痛み、痺れ、筋力低下が起きている。やがて身体全体の制御ができなくなる。中枢神経や末梢神経が侵されると人間は自立コントロールができない。

日本に、患者数4180人(10万人に3人)という難病の自己免疫障害である多発性神経炎も、その一つである。コロナワクチンから感染した事例もすでに確認されている。この病は増えている。日本でも初めて2013年にガイドラインが出た。来年の5月に新しいものが出るが、その内容は、殆ど変わっていない。つまり、医学的進歩がない。

そもそも、生命は核酸分子とタンパク質分子があり、タンパク質分子の運動により化学エネルギーが運動エネルギーに変わり、筋肉へと伝わる。この生物の個体はどこから生まれたのか? DNA分子構造だけではなく、あらゆる経験や環境の積み重ねによるものであることはわかっている。

分子遺伝学は、人間の身体の奥深くまで探求してきた。柄谷行人「現代社会の重層性」は新しい学問への道筋を明示する。

これからの分子遺伝学の方向は、分子レベルの分析から人間生命へとより上方方向に行かなくてはならない。次の3つの課題がある。
 
・分子識別による分子の構造論理的解明
・抗体による自己と他者認識
・人の行動問題との関係性の把握
 
この課題に迫ることができるのが、脳神経医学ではないかと、ふと思う。
 
自然科学と社会人文科学の統合による人間の社会的・文化的活動による新しい科学の誕生が必要である、と柄谷行人は言う。人間存在の全体把握の可能性が見える。

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