正確な身体計測データという「デジタル」よりも、ちょっと手が長め、緩めが好きといった「アナログ」こそ記録して活用してほしい
ヤフーの傘下に入ったZOZOが、100万件以上の体形データを使ってマルチサイズ対応に取り組んでいるという話ですが。
ZOZOスーツが出たときは、自分の体型データに合わせてピッタリのサイズの服が選べるというのがウリ文句だったわけだが、結局それはやめにして、そのかわりに大量のZOZOスーツ配布とそれによって得られた計測データを元に基本設計を行うという方向に方針転換したということか。せっかく集めたデータを無駄にしないという点では意味はあるかと思うが、ユーザー側としてはちょっと残念。
通常の人に比べて手が長い、太ももが太いといった特徴のある体形のユーザーは、ZOZOがレコメンドしてきたサイズに対して、サイトやアプリ上で自分なりに微調整を加えることもできる。
その微調整を自分なりで加える必要がないということに魅力を感じていたのだけれど。従来であれば、ブランド選びの段階で「このブランドはやや手が長い」とか経験で選んでいっていたことが省略できるメリットはあるとはいえ、データを使って自動的にジャストフィット、みたいなワクワク感はなくなってしまった。
とはいえ、そもそも「自分にジャストフィットした服を買いたい」というニーズの「ジャストフィット」の感覚に個人差があれば(ゆるいのが好き、とか)、最終的には自分の感覚を反映させる仕組みにする必要があったわけで。
ZOZOスーツのプロジェクトも「体型を計測したデータに服を合わせる」より「一度、百通りぐらいの服を試着してもらって感覚をデータとして記録する」のほうが、面白かったのでは?なんて勝手なことを思ってしまった。
ZOZOユーザーに対して、メールの件名、内容、付与する特典などの条件を変えてABテストを実施し、ユーザーがリテンションする確率を高めるアルゴリズムの作成・検証を進めている。
ぜんぜん違う話だけど、こうやってMAいろいろ試してますって話を公でするのは、なんとなく嫌な感じになるユーザーはいないのかな?(自分はそう感じる)。例えて言うなら、ショップの店員が「お客さんに買ってもらうためにトーク磨いています〜」とか言ってたら嫌じゃない? 工夫することは大事だと思うけど、こっそりやってて欲しいなって思う。
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