イデアルの積〈龍孫江の環論道具箱〉

 単項イデアル整域において,2つのイデアルの和をとる交叉をとるなどの操作が,両者の生成元の乗法的な性質を反映することを紹介しました.具体的には

$$
(a) + (b) = (\operatorname{gcd} (a,b)),~~(a) \cap (b) = (\operatorname{lcm} (a,b))
$$

などを見てきました.そこで,乗法的演算の最たるものである「積」も,対応するイデアルはないものかと期待してしまいます.

https://youtu.be/6tBz6izM4rs

補題(単項イデアルの積)

単項イデアル$${I = (a), J = (b)}$$に対し

$${\{ xy \mid x \in I, y \in J \} = (ab)}$$.□

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918字

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