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龍孫江の環論道具箱

環論の初歩について,基本事項をまとめます.環論を学び始めた人,もう少し良く知りたい人におすすめです.月6回ほどの更新と,おまけテキストを載せる予定です.
環論の初歩について,基本事項をまとめます.教科書にはあまり書かれない細々とした計算や寄り道っぽい話…
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2024年9月の記事一覧

一意分解整域(UFD)〈龍孫江の環論道具箱〉

 素因数分解の類似が成り立つ整域について,素数の定義から再考しています.だいたい必要な語…

素数の定義について〈龍孫江の環論道具箱〉

 素因数分解の一般化を目指し,素数の一般化として素元を導入しました.今回は,この素元の定…

拒絶されて,なお一度

 可換環論botのマシュマロを実質的に閉じて以降,匿名メッセージサービスとしてOFUSEとmondを…

「互いに素」を考える〈龍孫江の環論道具箱〉

 素因数分解の一般化を目指して,極大イデアルの存在を示しました.このことを利用して,イデ…

極大イデアルの存在〈龍孫江の環論道具箱〉

 整数は素因数分解できることを証明し,この証明を一般の場合に拡張したいと考えています.こ…

素因数分解の存在〈龍孫江の環論道具箱〉

 2個の正整数の最小公倍数と最大公約数の関係を示した折に,「素因数分解の一意性を利用すれ…

互いに素なイデアル〈龍孫江の環論道具箱〉

 前回,$${\mathbb{Z}}$$のイデアル$${I, J}$$に対し $${IJ = (I+J) (I \cap J)}$$ が成り立つことを示しました.証明方法は生成元を比較するものでしたが,この等式は整数環以外にも拡張できないものでしょうか? https://youtu.be/PIW9VeQhsYw 定義(互いに素なイデアル)可換環$${A}$$のイデアル$${I, J}$$が$${I+J = A}$$をみたすとき,両者は互いに素であるという.□

最大公約数と最小公倍数〈龍孫江の環論道具箱〉

 数の乗法的な関係をイデアルに写し取ろう,という方針でしばらく考えてきましたが,今回は少…