他者との摩擦を解決するコンフリクトマネジメント(客観的に捉える)
前回の記事で、人間関係の摩擦に悩んだ時は”本当の問題”を見極める事を書きました。
今回は、本当の問題を見極める為に必要な、”摩擦を客観的に捉える”方法を書きます。
結論
1.摩擦そのものではなく、それがもたらす悪い結果に注目する
2.対処するべき優先順位を付ける
3.自分自身の思い込みに注意する
1.摩擦そのものではなく、それがもたらす悪い結果に注目する
殆どの場合において、他者の行動そのものが問題ではなく、その先に起こる(かもしれない)結果が問題です。
例えば、PJTメンバーのタスク対応がいつも期日に間に合わない事に悩んでいるとしましょう。
タスク遅延自体は問題ではありません。問題は「タスク遅延によってPJT自体が失敗する事」「繰り返す遅延でそのメンバーを信頼できなくなっている事」「フォローアップの為に、自分の時間が奪われる事」などでしょう。
これら全ては他者の行動がもたらしかねない結果です。
もし摩擦が起きたら、「今起きている事がもたらす結果は何だろう?」と自身に問いかけてリスト化してみましょう。
2.対処するべき優先順位を付ける
リスト化した後に、どの結果に備えるべきか優先順位を付けましょう。
優先順位をつける時は、「自分」「相手」「相互関係」の視点に分けて順位付けする事をおすすめします。
「自分」:フォローアップに自分の時間が奪われる事
「相手」:繰り返すタスク遅延で評価が落ちる事
「関係」:繰り返すタスク遅延で信頼関係が壊れる事。また、PJTが失敗する事
整理できたら優先順位付けをします。企業でPJMとして働く立場の場合「繰り返すタスク遅延で信頼関係が壊れる事」「PJTが失敗する事」を最も優先するべき問題と判断できます。
向き合うべき問題は立場と状況によって変わります。
そして、信頼関係を壊さずPJTを成功させる事が目的の為、相手のタスクを減らして他プロジェクトメンバーに少しずつ振り分ける等の方法が検討できます。
向き合う問題が決まれば取るべき行動も見えてきます。
3.自分自身の思い込みに注意する
最後に、上記のように摩擦を客観的に捉える際は、自分自身の思い込みに気を付ける必要があります。
例えば依頼してたタスクが終わっていない時、急ぎで欲しい返信が来ない時、”この人はわざと困らせようとしているのでは?”と不信感を抱く事はありませんか?
このように私達は、他者との間に摩擦が起きた時に「相手は私を困らせようとしている」という思いになり、問題と相手を同一視してしまう時があります。
しかし、問題はあくまで他者の行動という”事実”とそれがもたらす”結果”ですので、このような自身の思い込みに注意しましょう。
PJTにおいて人間関係は避けられません。上記の方法が皆さんの仕事に役立つと幸いです。