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〈詩小説〉風にゆれる

音がしない世界で
ゆれ動く枝葉を眺めながら
聞こえるはずの音を
想像しながら

いつの頃からだろう
届かなくなっていた
届く前に消えていく音

それなのに
なぜか生活している
木の葉のように
風と枝のあいだで揺れるように
今日も揺れている

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