見出し画像

中国の尖ったホテルと、日本の予定調和なホテル

ホテルに到着した瞬間、
えっ、、?ここほんとうにホテル?
これ廃墟やん、、 

上海のぶっ飛んだホテルに泊まった話です。

The Waterhouse At South Bund - Shanghai(ザ ウォーターハウス アット サウス バンド)という名前のホテルです。

ここは1930年に建設された倉庫で、戦中は旧日本軍の司令部として利用されていたそうです。

Neri & Hu Design and Research Officeという上海の有名なデザイン事務所によって当時の面影を残したままリノベーションされ、尖ったブティックホテルとなりました。

写真です。

外観はどうみても、ホテルには見えません。この建物の左手に小さなエントランスがあります。

エントランス入ってすぐにレセプション。暗闇に浮かび上がる青光りする男。壁面は当時のまま。見方によっては、めちゃくちゃ汚いまま。

廃墟感ありますが、世界中のブティックホテルを集めたDesign Hotelsにも選ばれています。


レセプション上のネオン。
I Cred Because I love you. (criedの間違いかな・・)

ディスプレイしてある家具がいちいちオシャレです。

エントランスは吹き抜けになっていて、巨大なシャンデリアが吊るしてあります。

じぶんが泊まった部屋は、ダブルのお部屋。さすがにお部屋の中は廃墟感はありません。

ベッドとテーブルがくっついてます。
奥にはシャワーが。ガラス張りで中が丸見え。

こちらは友人が泊まったダブルのお部屋。
ベッドの高さが尋常じゃないくらい高いです(笑)
ここ、攻めなくてもいいのに。

日本で尖ったホテルが生まれない理由

このホテルに泊まって思ったのは、
日本でこんな尖ったホテルは、なかなか生まれないだろうなぁと。

これは先日聞いた話ですが、

ホテルのマネージャーが一斉に集まる会合で、
それぞれが自分のホテルの紹介をしたそうですが、
みんな『地域の魅力を発信したい』『ゲストが街と繋がる』みたいな
同じコンセプトの紹介になって、最後の人が『私どもも皆さんと同じですが‥』って枕詞を付け加えたそうです。

この話なんか典型的かもしれませんが、日本人はどうしてもマーケットインの考え方からしかプロダクトを作れないのかなと。

じぶんが自信をもって、これを作りたい!!って言えない。
というか、言えるだけの根拠やそれに基づく経験もない。

結果、市場調査や流行をもとに、今のニーズに応える形でホテルができる。
そして、他社とかぶる。飛び抜けられない。

まさに以下のエントリーに書いてあるようなことが、ホテル業界でも起こっています。

「便利だから」
「求められているから」

ていうのは、競争優位でも何でもないですよね。。

そしてプロダクトの便益で戦うマーケットは、勝者が限られる。

これは自分自身も非常に考えさせられる課題で、ぼくもどちらかというと顧客のニーズに応えるような形でゲストハウスを作っています。

経験がないわけじゃないんですが、
どこか、やっぱり自信がないんでしょうね。

そんなことを思いました。


いいなと思ったら応援しよう!

吉岡ライズ
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしよかったらフォローしてください。