囁きは ピリオドからはじまる
小さく犇く それ が可愛くて
記号の意味を 放棄
草木たちが夜露を零す夜明け
轡を外して吠えても
みんなは遠い眠りの中
パジャマのまま 跳ねた寝癖を羽に 扉を開ける
全てを放棄する姿は全てを被る姿
夜明けと共に注がれる視線の重さに背を焼かれる
誰も君を知らない夜明け
呪を魔法に見せてしまう そいつの振舞いに
同じ呪(もの)ください
点の羅列に指先翳して声にした
削り合った安心も 夜明けの囁きに癒着する
砕けた魂を拾い合うのに
咎めだすと崩れてしまう 危機と裸々
私と君が境目にしたいものは何
夜が終わる瞬間に明滅する線
お互いに抱えている箱があるから
食い合わずに済むの
熱湯にバラードが揺れているうちに
私を認めて