After the Beginning.
もう3ヶ月も前の話になりますが。
…あぁ、時が経つのは、ほんと早いですね。。
北海道最北の稚内で、京都の芸術家さんの作品展を開催した。
という、以前記事に書いた件について「その後の展開があった」連絡を色々いただいたもので、こりゃタイミングだなと思い、今回はそのことを書いてみようと思います。
なかなか、すごいことになりました。
「日本代表になった。」
まずは、芸術家さんのプロフィール写真を撮っていただいた「稚内の写真家・矢吹さん」からいただきました「その後の展開」。
こちらの矢吹さんという写真家さん、以前に「僕もプロフ写真撮っていただいた」ということで記事にも書かせていただいたんですが、本当にすごい方で。
前述の稚内作品展のビジュアルにも採用いたしました、その「芸術家さんのプロフ写真」が、なんと!
2022年WPC(World Photographic Cup)という「写真のオリンピック」に、日本代表として選出されました!
↑こちら全編英語サイトなので、以下スクショ。さすが世界舞台。
世界各国エントリーする中の、JAPANのポートレート部門。
どーん。
おおぉー、ほんとにあるやんけ!!
矢吹さんのうつす写真は、被写体だけでなく、その奥にある魅力やポテンシャルまでをとらえて映し出します。
なもんで、これは写真家さんの腕と芸術家さんの魅力が相まっての結果、ということですね。
僕自身は、特に何をしたわけでもなく笑
…ぃや、「ご縁つなぎ」をして、稚内へアテンドするという大事な役割を担ったぞ、おれも!
そうだ、「撮るべき人」「撮られるべき人」をマッチングするという、審美眼に胸を張れ!
ま、要するに僕は微々たる裏方だったと笑
「NHKで放送される。」
そして、偶然にも同じタイミングで、芸術家・中村さんご本人からいただきました「その後の展開報告」は、「NHKのテレビ番組でアトリエが紹介された」というものでした。
↑こちらもサイト内の放映動画スクショ。
おぉぉー!NHK!
こちらに映っとります「カフェの看板」や「ギャラリーの内装」は僕がデザイン・制作させていただいたものですのよ。えっへん!
こちらは胸張って「関わった」と言っちゃいます笑
***
芸術家・中村さんが、自分自身と今後を見据えて、「アトリエの改装」を僕にご相談くださったのが2年前のことでした。ぎりぎりコロナ前。
そこから、「プロフ写真を撮りたい」との希望があったので写真家・矢吹さんへおつなぎし、そこからその後、今回の「稚内展示」が開催されることになった、という流れです。
「アクセサリー」制作を主にして活動していた中村さんが、代々100年継がれてきた「アトリエ」へと制作場所を移した。
僕は、そのことが作品に大きく作用すると思った。
空間的な広さや制作する景色の違い、それによって生じるメンタルへの影響、継がれてきた歴史の上で作るということ。扱う素材は同じでも、環境が変わったことによって、その違いは生まれる表現に明確に現れる。
そうなるだろうと思ったし、実際にそうなった。
中村さんは「造形オブジェ」という新しい制作を始めた。僕としてはその姿の方が、「アクセサリー」を作っているよりもよっぽど「らしい」と思った。
僕が中村さんに出会った数年前から、僕はきっとこの「芸術家」という姿を描いていたんだな、しっくりきたなという感じでした。
「造形オブジェ」は、「アクセサリー」と比べて、実用性はない。
「使えるアイテム」ではなく、まんま「表現物」なわけです。
その「表現」そのものが、見る人に響いてもらえるかどうか。それだけ。
それって、「実用性」という言い訳や逃げ道のない、真っ向勝負みたいな感じがするんです。
そして同時に、作った「自分」の存在も、見せる必要が出てきた。
その「表現」を作った人は、どんな人か?
見る人に、「表現者」の存在も求められる。
それが「アクセサリーハンドメイド」との違い、「芸術家」としての在り方。
色んなものを問われ、すべての答えを自分が持つ。
自分はそういう存在になれているか?
それと向き合うためにも、僕は「矢吹さんに写真を撮ってもらう」ということを中村さんにお話ししました。
2年前、アトリエの内装作業をしている最中のことでした。
そして、中村さんは矢吹さんに写真を撮ってもらう決断をし、撮ってもらった。
その写真が、日本代表作品となった。
「あなたには、世界の舞台に立てる強さがあるよ」
作品の表現技術としては、まだこれから課題はあるのかもしれない。
けれど、見せた根っこの精神性は、世界を舞台に通用した。
だから、自信を持って、表現をつくっていきなさい。
大袈裟かもしれないけど、矢吹さんの写真がそんなことを言っているように、僕には思えたのでした。
自分の在り方に、自信をもつ。
それができていくと、振る舞いにも作品にもそれが現れてくる。
この「プロフ写真入賞」が持つ意味は、この先の中村さんの「未来」をも照らす標のようです。
それを証明するかのようにあったのが、NHKでの放映。
元々は「カフェ」についての取材だったのものが、「アトリエ」を見られたことで、それも組み込まれることになった、というのです。
魅力的な「芸術家」が、魅力的な「表現作品」を生み出し、魅力的な「アトリエ空間」を作り上げる。
写真の選出も、アトリエの放映も、別の事象のようでいて、実は同じ道の上にあるもので、それが然るべき結果を得たのだと、僕は解釈しています。
今回のご報告記事については、僕自身がどうなったってわけではないですが。
てゆうか、いつも大体立場上「裏方」なもんで、僕自身が日の目を浴びたりっていうのはあまりないんですが、関わったものの結果や評価がちゃんといただけたのを見ると「よし、間違ってなかったぞ」と自信になります*
ま、今回はそんな感じの記事でした。
長々のご報告、読んでいただきありがとうございました!