茫 茫
紙本ポエトリー・ロマンの第三冊です。
茶碗の中で
男が泣いている
焼き締めた
大振りの
いい飯茶碗である
世紀の変わり目に書いた、男たちの哀愁哀切の、詩とも何ともつかない五編のブルース。
「茶碗」
「ぐい呑」
「蓬生う」
「蕩児の祭」
「鬼」
ロマンとは言っても、掌篇短篇、漫画やアニメにしても味わえそうな、ジャンルのよく解らない作品。
ことに「茶碗」「ぐい呑」「鬼」など。内容も悲しき男たちの風景で、ちっとも浪漫的ではない。 どちらかと言えば、つげ義春の世界にも通う寂寥、ポエトリー・ブルースであるかもしれない。
──「あとがき」より
どこかで詩として書き進めておきながら、どの詩集にも収まりにくかった、それぞれ五編。それらを集めて一冊にまとめました。タイトルは『茫茫』。
男が泣くなら茫茫と……以外にないからです。茫茫として泣いて、泣いて又茫茫となる。
*
『茫茫』
紙本 BCCKS 新書判 96P 1188円(税込)
https://bccks.jp/bcck/154588/
電子本 Amazon ePub版 300円(税込)
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