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通勤途中に見える木の枝と、そこに留まり鳴いているスズメを見るとき、区切られた上で要求される立ち振る舞いから、にげることのできたぼくがいて、つまんないバカみたいな教科書がパンパンに詰まった机でつっ伏せながら片目でのぞいた窓の向こうにみた今のぼくに、電車の車窓は眺めるにはあまりに移り変わりが早く、今こうしてあのときと同じような逃避を、こっそりとしたためているのです。メモ帳に順番も向きもなく、書き連ねる文字列は単語単位であったり文章単位であったり、言葉にならなかった線分がちらほら、