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2023/10/14

京都花屋時代の師匠のイベントに足を運んだ。
BGMはオアシスのWonderwall

これで最後の個展らしい。

17時までの町屋の個展には全然間に合わなくて
泣く泣く諦め、別会場のナイトセッションに直接向かう。

会場には30分も早く着いてしまったけど師匠の姿が見えたから入った。

なんと、スタッフ枠で呼んでいただいていて、受付兼カメラマンをやることになっているとその時知った。
あたり前か。33,000円のとこをタダで入れてもらってんだから。。

早速受付役に徹した。

久しぶりの、お馴染みの顔ぶれ。
挨拶したり受付しながらカメラの設定をいじり、そうこうしているうちに乾杯。

受付後、ひとりひとり選んでもらったバラを収穫という名の回収をし、ひとつのアレンジメントになった。

手際はもちろん魅せ方が本当に素晴らしくて圧巻。
直接目に焼き付けたかったけど私はレンズ越しに収めてゆく。

暗くて、シャッター音がうるさくて、四苦八苦しているうちにろくな写真が撮れずにひと作品目が完成した。

ブーケ、アレンジメント、オブジェのようなもの、次々と作られる作品たち。

物々しさ、哀愁、諦め、気持ち悪さを孕んだ側面と、
綺麗で、伸びやかで、華々しい、可憐な側面と、
どちらもが一緒になった作品が多かった。
この両面が混在しているのにどこか自然で、それがあたり前かのよう。

とっても師匠らしいな。

一番最後、belong to(僕は君のもの)というバラ、アンスリウム(ルミナ)、バラの実を使ったブーケを作り、
器に移してアレンジメントへと生まれ変わった。

この作品が私の琴線に触れた。
突然、喉元がぐっと熱くなったと思ったらぽろぽろ右目から涙が止まらなくなった。

次泣くことがあればぜんぶぜんぶ嬉し涙がいいと言ったのが先週のこと。
苦しい涙が上書きされたようでまた泣いた。

師匠と書いているけれど師匠とは呼んだことはなくて、
師弟関係というよりは、家族より家族で、
親よりも遥かに多くの大切なことを教えてくれた人です。
わたしの良いところも悪いところも、身につけるべきことも、
あんなに正直に言ってくれる人は少ないと思う。
過保護と愛情を持って教わった。
師匠には花屋じゃなくても会いたかった人生。
逆を言えばこの人に会えたから花屋をやってみて良かったなと思った。

なんの涙だったのかはハッキリしないまま、厚かましく最後の作品はいただいて帰った。
わたしも何か大きな作品が作りたくなってウズウズした。


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