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【発達障害短編小説】異能の輝き〜第12章 新たな仲間〜

第12章 新たな仲間

 地下通路は暗く、ひんやりとしていたが、追跡者たちの気配は感じられなかった。
 葵たちは息を切らしながらも、何とか安全な場所へと逃げ込むことができた。

 「何とか…逃げ切ったな」

 大和が荒い息をつきながら言った。

 だが、その安堵も束の間、通路の奥から新たな足音が聞こえてきた。
 誰かがこちらに近づいてくる。

 「敵か…?」

 葵が緊張して身構えた。

 しかし、通路の奥から現れたのは、予想外の人物だった。
 ぼろぼろのコートを羽織り、鋭い眼差しを持つ男が、静かに歩いてきた。
 彼の周りには異様な気配が漂い、その姿はまるで影のようにぼんやりとしていた。

 「お前たち、超覚醒者だな?」

 男は冷静な声で言った。

 「誰だ?」

 大和が警戒しながら問いかける。

 「俺は嶋田(しまだ)。お前たちと同じ能力を
 持つ者だ。ここで会うとは思っていなかった
 が、ちょうど良い。この地下通路は俺の隠れ家
 だ。しばらくここに身を潜めるといい」

 嶋田の言葉に、葵たちは一瞬迷ったが、彼の眼差しに嘘はないようだった。
 追跡者から逃げるためにも、この場所で休息が必要だと判断した。

 「ありがとう、助かるよ」

 と大和が応え、嶋田に案内されて通路の奥へと進んでいった。

 こうして、葵たちは新たな仲間と共に、次なる戦いの準備を進めることになる。
 彼らが持つ能力はまだ未知の可能性を秘めており、追跡者たちとの戦いはさらに熾烈さを増していくのだった。

次回、「第13章 嶋田の能力」

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