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書くのが苦手な私が、さとゆみさんのエッセイ講座に参加してみた

「人はモノサシを持っているんだと思う。」

と、聞いたとき今までの謎がようやく腑に落ちた感覚があった。今まで細々とnoteを書いてきたけれど、「書く」についてずっとモヤモヤしていたことがあって、この日、少しだけ前に進めた気がしたからだ。

そんな気持ちになったのは、エッセイ講座を受けているときだった。わたしは先月からライターの佐藤友美(さとゆみ)さんの『誰でもエッセイが書けるようになる実践講座』に参加している。そこでは、エッセイだけでなく書くことの骨子を教わった気分になった。


講座はあと2回もあるけれど、初回の講座を受け、わたしがエッセイを書くために意識し始めたことや気付きを書き留めておこうと思う。



さとゆみさんの文章が好きだから

講座に参加した1番の理由はさとゆみさんの書く文章が好きだからだ。

さとゆみさんは、毎朝24時間で消えるコラム「今日もコレカラ」(これを毎昼に読むのが楽しみ)やエッセイ、ライター向けの本など幅広く執筆されている。心を動かされる言葉を綴られていて、いつかお会いしたいと思っていた。



さらに表現の幅を広げたい気持ちと日常の違和感をエッセイにして昇華できないかと思い、参加を決めた。

エッセイとは、新しい発見があるもの

講座では、エッセイとは何か?どう書くと良いのかをあらゆる角度から紐解いてくださりエッセイの理解を深める2時間半になった。

ブログ(いわゆる日記)とエッセイとの違いは、読者にとって「読んでよかった(新しい気づきがあった)」と思ってもらえることが大きな違いという。


新しい発見のタイプとしては、大きく2つある。

①私の言いたかったことはこれだ!
②そんなこと考えたこともなかった


確かに…!好きなエッセイは大抵、①が多い。

まずは、自分が新しく気付いたことをエッセイに盛り込むのが良いと感じる。

完成系がみえているものを書くよりも、書く途中で新しい発見がある、書く前に気づいたことが変わる場合は、自分自身も発見になるという。

そして、その場合は誰かにとっても気付きが得られる文章になるそうだ。


これからは、書いている途中も思考し続ける、違う見方がないかを考え続けることを意識しようと思う。

出来事を"結ぶ"作業をする

また、エッセイは似ている出来事を繋げることで成り立つという。

ポイントは自分ごとが社会ごとになることだ。具体的なものから抽象化していく必要がある。

そのため、2つの出来事から自分なりの仮説を立てる。講座内では共通点を見つけ出すワークがあった。

まずは、最近イラッとしたことを思い出す。

それと似たような感情になったこと、シチュエーションはないかを考えていく。

この2つの出来事を比較したり、相違点や共通点をみつけたりする中で仮説をたてる。

個人の具体的な出来事を、社会問題や世の中ベースに抽象化して、問いを残す文章をつくるというのだ。(ム、ムズカシイ…!)

ただ、この思考のアンテナが立てば、日常生活でもエッセイの種はみつかると強く感じる。


感情が揺れた時は、似たようなことが過去になかったか。もしくは真逆なことはないか。と、考えて暮らすと頭がパンクしそうだけど、筋トレと思って続けることにした。


わたしが自分自身の代弁者になってあげる

読者がエッセイを読んだ時に、私にもこんなことがあったぁ、そうゆうときもあるよね!と自分ごと化してしまうそうだ。


わたしは、何故そうなるんだろう…と不思議に思った。


それと同時にもうひとつの疑問が浮かんできた。これまでに「書く」をテーマにした本やイベントでは、①と②が語られることがあり、わたしの中で完全に矛盾していた。

①書いたことの価値は読み手が決めます。だから、自分の思うままに、自由に文章を書いていいですよ。)
②読者にとって役立つ内容を書きましょう

読者の役に立つことを書きすぎると自由ではないし、自由に書きすぎると、これでいいのかと不安に駆られてしまう。その塩梅がむずかしく、うまく咀嚼できないでいた。


その悩みもあって、さとゆみさんに質問を投げかけてみた。

「読者がエッセイを読んで、関係ない話であっても自分ごと化するのは何故なんでしょうか。何か心理学的なものがあるのでしょうか。」

これは私の見解だけど、と添えて「人はモノサシを持っているんだと思う」とさとゆみさんがおっしゃる。

「このモノサシで人は自分との距離を無意識に測っている。私とは”違う”もしくは”同じ”と思ってもらえると、読者にとって新しい発見がある文章になります。」

なんと!

「西野カナちゃんは、"会いたくて震える"ということを示してくれるから、私は震えないけど!と意見がでる。まずは、理解される文章を書かないとね。」


そうか。理解される文章を書くことがスタートなんだ!と、今までのモヤが晴れたようになった。


①をクリアするためには、まずは理解できる文章を書く。そこでようやく、読者が価値を決めてくれる。


わたしは、どんな価値観を持っていて、新しい気づきがあったのか、自分の気持ちをきちんと代弁してあげて、言葉に乗せないといけない。


まずは、理解される文を書く!と一本の芯ができたように思う。



書くのが苦手なのは、自分の伝えたいことがひとりよがりだったり、うまく表現できないからかもしれない。



✍️

さとゆみさんが「自分のことを書く」について試行錯誤したこと元に教えてくださるので、濃厚な内容だった。


当日は緊張していて、さとゆみさんを見た時は心の中でうわぁ!上品が滲み出ていらっしゃる!と内心バクバク。内容は濃厚すぎて、アドレナリンが溢れ出た2時間半だったと思う。


書くことはチョモランマ級に苦手意識があるけれど、学んだことを少しずつ取り入れていこう。


あと2回、「さと」クラスで学びを深めて、たのしく文が書けるようになりたい。



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