2人目のバカになれ Risaさんとの話
私が立ち上げから関わるフィットネス動画サービスLEAN BODYは、運を引き寄せ4月の令和版ビリーズブートキャンプのリリースにより、多くの人に認知してもらえるチャンスを掴んだ。
その後、仲間も徐々に増え、さらにアグレッシブにチャレンジできる土台ができ、ぼやけていた視界が少しずつクリアになりながら広がってきている。
ほんの1年、いや、数ヶ月で凄まじくアップダウンを繰り返すからスタートアップはおもしろい。
そして、昨日サービスリリース当初から一緒に這い上がってきたインストラクターさん、Risaさんの新プログラム「flow pilates2」がリリースされた。
令和版ビリーズブートキャンプと同じように全ての制作した動画にはドラマが詰まっている。
今日はRisaさんとのドラマを振り返りたいと思う。
オンラインでフィットネス動画を見るというのは、今でこそYouTubeやInstagram、その他様々なジムが展開するようになって「宅トレ」という言葉も浸透し始めたが、構想を始めた2017年当初は「そんなの流行るの?」と言われ続けてきた。
ただ、我々はフィットネスがもたらすパワーを信じていたし、オンラインフィットネスは絶対にこの時代にマッチすると信じていた。
有料のコンテンツビジネスだからこそ、コンテンツの質には妥協しないと決めていたが
私がLEAN BODYにジョインしてからの数ヶ月はサービスの構想はぼんやりとしたまま動画をつくり失敗を繰り返していた。
とある日、思い描くクオリティのものができずに悩んでいたところInstagramのおすすめにキラリと光るフィットネス動画が飛び込んできた。
それは、エドシーランのshape of youの音楽に合わせて流暢な英語でトレーニングをする女性。risapilatesというアカウント。
その数秒の動画を見たときにビリビリと衝撃が走り、すぐさま代表に見せて「これだ!これを作りたい!」と2人で震え上がった。
まずは、そのアカウントにDMしてみたが殺気だっていた我々は1時間も待てず、思わずそのフィードに「DM見てください!」とコメントをした。
返信が来た時は嬉しくて嬉しくてハイタッチをして喜んだあの瞬間は今でも忘れないほどだ。
そこから、Risaさんに会える機会を得たところ、RisaさんはLAで生まれ育ったから英語が第一言語で、アメリカで流行しているPOP PILATESというリズムに合わせたトレーニングのフォーマットを日本で広めようとしている第一人者であることが分かった。
そして二児のママであり、体型に悩む時間がない女性の気持ちに寄り添う方だった。
キュートでスタイルも抜群のRisaさんは、その外見の魅力だけではなく、熱い情熱とカリスマ性をもっていた。
サービスの構想を伝えると「やるのであれば全力でやります」と10名以上の仲間を集め、まだロゴが出来立てくらいのサービスに約2ヶ月間死に物狂いで練習をし挑んでくれた。
正直言うと提示された金額は立ち上げもできていないサービスには全くもって見合わない額であったが、その本気度と情熱に奮い立たされ、そして何よりも誰にもこの出会いを奪われたくないと思ったのだ。
そうして撮影を迎え、2018年3月、LEAN BODYのファーストコンテンツはRisaさんのフィットネス動画で産声をあげる。
そこから山あり谷ありの中、サービスの成長と共にRisaさんもどんどんとコミュニティを広げ一緒に成長してきた実感がある。
出会った頃は3000人ほどのフォロワーだったRisaさんのInstagramも今や4万人を超えるフォロワーを抱えるアカウントになり、イベントを開けば瞬く間に満席になり、数千人規模のイベントに参加すると100名近くの方が一緒に写真を撮るために行列をなすほどになった。(純粋にすごい)
まるでフィットネス業界のミッキーマウスになっている。
Risaさんとは合計で8個もの動画プログラムと53本ものレッスンを作ってきた。撮影の度に終わると安堵で涙を流すほど、全力で取り組んでくれる。
実は私もインストラクターとしてRisaさんに弟子入りもしているのだが、その練習量には毎回度肝を抜かされる。
ベンチャーに関わる人間なら一度は聞いたことあるだろう言葉「ファーストペンギン」。
集団で行動するペンギンが群れの中から、敵がいるかもしれない海へ、魚を求め最初に飛びこむ1羽のペンギンのように、リスクを恐れず初めてのことに挑戦するベンチャー精神の持ち主をそう呼ぶ。
経歴も何もない中、三重の田舎で起業し上京してきた代表は紛れもなくファーストペンギンだ。
一方、「2人目のバカになれ」という話はご存知だろうか。
いつだっただろうか、この話を聞いたのは。
前職で何かの会議の前にこの動画を見せられた。
とある公園で、1人が踊り始める。ただ、この時点では、この勇気を持って踊り始めた人はバカだと嘲笑される。
そこに2人目が合わせるように踊り始める。
そうすると、瞬く間に一緒に踊る人が増え、最初の1人の孤独な主張から始まった踊りは「集団の社会運動」となる。
2人目の踊る人がいなかったら、1人目は「変な踊りをするバカ」で終わってしまう。
最初に踊り始めた人はリーダーであり、評価されがちだが、実はこの2人目にフォロワーとなりリーダーについて行動を起こすということが、重要。
本当に運動を起こそうと思うのなら、ついて行く気持ちをもち、他の人達にもその方法を示すこと。
スゴイことをしている孤独なバカを見つけたら、立ち上がって参加する最初の人間、2番目のバカになってくださいという話だ。
俯瞰して見ると、ファーストペンギンの代表について行った、同じように経歴も何もない私は、2人目のバカでもある。
そして集団という単位で見ると、サービスがまだリリースもされない私たちに賛同してくれたRisaさんも(敬意を込めて)2人目のバカなのである。
昨日リリースのflow pilates2はコロナの影響もあり、久しぶりの撮影だった。
そして互いに抱えるコミュニティが大きくなった上での制作だったため、より一層力を入れ30時間以上の練習を重ねて挑んでくれた。
出演メンバーはお任せします、とオーダーしたところ、コミュニティ内でオーディションを開いてくれ、中にはLEAN BODYをきっかけにRisaさんを知り、資格を取得し出演してくださった方もいる。
もちろん事業がグロースし、そこで拓けた道の過程で増えていく仲間は大切。
ただ、スタートアップで何も形がなかったときに賛同してくれ歩んできた仲間はさらに想い入れが深いのだ。
ちょっと前までの私は2人目のバカの自分に自信も持てなかったし、パッションだけ、右脳で動く自分がカッコ悪くて仕方なかった。
ただ情熱もって真っ直ぐに取り組んで、終わった後にはその想いが溢れて涙を流すRisaさんを見ているとその姿がすっごくカッコよくて、その努力が成果を作るんだと思わせてくれる。
内に秘めた闘志をこうやって少しずつオープンにしていき、堂々と2人目のバカになれるようになったのだ。
バカの集団は真っ直ぐだから強い。ただそれだけ。
まだまだこの情熱の輪を広げよう。
流れるように身体を動かす素敵なflow pilates2 ぜひご覧あれ。
▼動画の一部はこちら