水漏れマンションから、270平米を超えるオフィスビルへ。LEAN BODYオフィス移転の記録。
約1ヶ月前にフィットネス動画サービスを運営するLEAN BODY社は渋谷道玄坂にオフィスを移転した。スタートアップの景色は目まぐるしく変化する、と言うが、その一つの象徴としてオフィスがあると思う。リモートワークも当たり前になった今、オフィスを移転した理由とこれまでのオフィスにまつわるストーリーをここに記していく。
かつての私たち
私がLEAN BODYにジョインした約4年前。立ち上げたばかりのLEAN BODYのオフィスは机1つがやっと置けるくらいの広さのワンルームオフィスだった。スタートアップにはよくある話だと思うが、急激に人が増えて、「もう席が足りません!」そんな状態になって急いで探し、3年間を共にしたオフィスがこちら。
ライオンズマンション南平台。名前からして、マンションであることがお分かりいただけるだろう。
お湯は出ないし、トイレの水漏れは常にしている。自分たちで並べた床材は隙間だらけで、そもそもお湯が出ないので使えないお風呂を潰して物置にした、そんなマンションの一室。なんたって渋谷エリアなのに坪単激安が決め手だった。
資金調達したばかりの我々だったが、まずは愚直にサービスを伸ばすことにお金を使うべき。内装なんて自分たちでどうにかしようよ。事業を爆伸びさせてさっさとここから出ていこう!と、家賃の安さと立地、広さだけに重点を置いて決めたオフィス。
みんなでサイズを測って壁や床をDIYし、良い意味でも悪い意味でもスタートアップらしいオフィスだった。
毎週金曜日18時半はみんなでお掃除タイム。会議室がないので、健康で有名な私も真冬にベランダで会議をした日だけは発熱したりしたのも思い出。(翌日には復活笑)
再びオフィス移転の必要性を感じた2021年の春
そんなリアリティあるオフィスもどんどんと手狭になってきて、そろそろ移転かな…と思ってた矢先にコロナ禍でリモート主体の体制になった。それと同時に誰も出社しないオフィスの家賃が激安で良かったと安堵することにもなる。
コロナ禍と同時に令和版ビリーズブートキャンプをリリースし、一気にサービスが急成長した我々だったが、その盛り上がりはそれぞれ自宅のデスクでしっぽり行われた。
そこから約1年。全く情報がなかった未知のウイルスとも向き合っていける情勢になり、週1-2回出社することになった時に、オフラインの重要性を実感する。
slackやdiscordを駆使してリモートワークの体制も整えてみたが、やっぱりたまには顔を見ながらワイワイと話して作った方が楽しいしアイデアも出る。
時差出社など感染対策をしながらも、出社の日は「全員出社」「コミュニケーションデイ」という方針を決めた私たちは再び、オフィス移転を本格的に検討し始めることとなった。
オフィス探し。 因縁のオフィスとの再会。
私たちのオフィス移転の目的は、執務エリアの拡充だけでなく、「自社スタジオを持つ」ということがプライオリティ高くあった。
フィットネス動画配信サービスを運営するLEAN BODYは、収録されたオンデマンド動画の配信だけではなく、LIVE配信という新しい動画提供の形に挑戦していた。その反響は大きく、配信頻度を増やそうと試みていたものの配信の度に、スタジオを借り、大量の機材を運ぶとなると時間もコストも非効率な部分が多かった。
スタジオ兼オフィス。
そんなニーズを満たしてくれるオフィス探し。
このご時世で空き物件は増えているように見えるものの条件を満たす場所探しはなかなか難しく、難航したと思えた矢先に舞い込んできた物件が「AD-O渋谷道玄坂」。
当時のマンションオフィスから徒歩1分の立地に所在し、あの隈研吾がプロデュースしたという綺麗なオフィスビルだったのだが、2フロア空きがあると。
実はこの物件、コロナ禍前に移転を検討していた際に内覧したことがあった因縁のオフィス。当時は居抜きできるフロアがあり、素敵な内装をそのまま引き継げる!と歓喜して申し込んだが、我々よりも高い金額で申し込みをした企業に負けてしまい、資金が潤沢にあった訳ではなかったために泣く泣く諦めたビルだった。
あの頃に比べると、ちゃんと売上も出せるようになった私たち。今回は無事に審査を通過し、しかもスタジオと執務エリアの2フロア、そして最上階を借りれることとなる。
オフィスの内装を決めよう!
晴れてオフィスが決まった次に立ちはだかるミッションは内装決め。オフィスデザイン会社さんに委託することになったが、丸投げというわけにはいかない。
100平米以上ある広いスペース2フロア。
カフェみたいにおしゃれにしたいけど予算もあるし、机や椅子はどんな配置がいいのか、会議室は何個必要?と漠然と考えていたが、しっくり来るアイデアが浮かばないなと思っていたところ「これもデザインだよな」ということを思い出す。
どんな目的でどんな体験をこの場所でしたいのか。そこから考えるべきということに気付くのだ。
執務フロアは、リモートワークも活用しながらもみんなが出社する日に使うんだから、一番大事にしたいことは風通しよく顔を合わせながらもオープンにコミュニケーションが取れること。
スタジオフロアは、LEAN BODYのサービスを象徴し、カジュアルだけど洗練された印象で、出演インストラクターやLIVEを閲覧するユーザーさんが画面を通じてフィットネスを楽しめる場所。
そんな思いから、pinterestで写真を集めたり手書きで描いてみたり、業者さんとメッセージを繰り返し、無事に素敵なオフィスが出来上がった。
新しいオフィスとこれから
前職はヒカリエにあるオフィスで働いていた私。あの頃はアクセス楽ちん、エレベーターいつも混んでるなぁ、くらいにしか思っていなかったが、LEAN BODYという事業を立ち上げ、CXOというポジションを務める今はそこにのしかかる責任をしっかりと感じている。
カタチとしては残らないwebサービスを運営している私達からすると、このオフィスやスタジオは一つ、目に見える大きな変化。
こんなに素敵なオフィスとスタジオを構えたからには、その目的と役割を果たし、当たり前に家賃を払える状態を作り、しっかりとこの移転が成功だったと証明し続ける必要がある。
世界中の人々に最高の資産(ココロとカラダ)を。
このビジョンの実現に向けて、精鋭なるメンバーと共にたくさんのユーザーに心身の健康のために使ってもらえるサービスを作り続けたい。
出社するたび、LIVE配信する度にこの想いを噛み締めている。
https://youtrust.jp/companies/leanbody