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tenten流!人の話の聞き方~掘り下げヒアリングが苦手な方向け~

こんばんわ。
たまにはノウハウ的なものを・・・と考えましたが、私の一番得意な事はやっぱりコレ↓↓↓
コールセンター、営業、接客すべて合わせて6000人以上のお話を聞いてきた私の掘り下げヒアリングテクニックを少しだけご紹介します。

1.人が話を聞いてもらえたと思うには

最初にお伝えしておきたいのは、人が話を聞いてもらえたと思うのはどんな時でしょう?
よく聞くのは「傾聴」「共感」ですよね。
しかし、ただ相手の言葉に耳を傾けていても、言葉を聞いているだけでは案外「話を聞いてもらえた」とは感じないものなのです。

2.ヒントは非言語情報にある

ここで大変重要になるのが、非言語=ノンバーバルな情報になります。

例えば感情と呼ばれる心の動きは目の動き・表情・声の揺らぎ・手の動き・体の向きなど、言葉以外のあらゆる身体反応に現れます。
この非言語情報をとらえる洞察力・観察力が非常に重要なポイントになります。

そんなの難しいなぁ~と思った皆さん、ご安心ください。
幼少期のtentenは相手の痛いところをズバズバ言って黙ったり顔をしかめたりしているにも関わらず、『正しい事を伝えたから〇〇ちゃんはきっと喜ぶはず!』と思っていたくらいには非言語情報がわからないし共感力も皆無な子供でした。(笑)

もともとの資質としては人並み以上にこの非言語情報がわからなかった私でも、意識の使い方と訓練で得意と思えるまでになっていますので、非言語情報の読み取りは鍛えられる筋肉みたいなものです。

3.矛盾と隠された情報をさがせ!

相手に質問すると深堀りしやすい所、つまり相手が自分の思考や感情を考えやすい場所は、言語と非言語に矛盾が生じている場所であることがとても多いです。

そしてそのポイントの周辺には、会話に出てこない事が不自然であるような「要素」が隠れていることが非常に多いです。

例えば・・・

よくある家族への恨み系エピソードがあった時、
・お母さんと昔は色々あったが、「今は納得している」と言語上では言っている。
「納得」を結論づける直前で言い淀み・ためらい・声の揺らぎが非言語情報では発生。
ここに矛盾があります。

こんな時、「納得したいと思っている」=「まだ納得できていない」→未消化の感情がある、といったケースが往々にしてあります。
こんな時は「納得できていない」感情に共感を示してみると、「聴いてもらった」と相手はより深く話し出す事が多くあります。

そして、ここで相手も聞いてもらってスッキリ!とお話が終わった場合、家族のエピソードとしては登場すべき人が登場していないと思いませんか?
そう、お父さんです。

本来家族のエピソードであれば、家族全員が関係者のはずなのですが、登場しない人物やあるべきエピソードが無い場合、その部分は取り扱い要注意エリアだったりすることがあるので注意が必要です。

なぜかというと、本人も自覚している意識上ではなく、無意識下や潜在意識下でエピソードが眠っている事もあるからです。

4.「聴いて貰えた」は感情の肯定と理解で起こる

はい!ココ重要です!!

表題の通り、「感情の肯定と理解」で相手は満足感が得られます。が、ここで重要なのは3つ。

①感情を相手の現実として肯定する
②感情的に反応しない
③その感情に至った経緯にフォーカスする

の3つです。

①感情を相手の現実として肯定する
その感情が自分勝手なものであっても、自業自得であっても、ひとまずその人の認識上は「その感情を感じた」ということが事実なのです。
感じた事自体を否定してしまったり、それはおかしいと意見を述べてしまうことは相手の現実を「誤りである」と言っているようなものです。
②感情的に反応しない
相手の現実は相手の現実として肯定するものの、自分のエピソードや経験を投影して「あなたの気持ち私もよくわかるよ~」まで感情的に過剰反応するのも相手は居心地が悪いものです。
共感した自分のエピソードを話し始めたりしたらもう最悪です。笑
あくまで相手のエピソードは相手の現実として留めておきましょう。
③その感情に至った経緯にフォーカスする
なぜ、その感情を感じるに至ったのか?という相手が受けた感情的な刺激と感情の動きに着目して質問を繰り返していく事で相手は「話を聞いてもらった」と認識出来、安心して話す事が出来ます。

こうして相手が安心して自己開示が出来るよう質問を繰り返していくと、徐々に相手の本音が出てきます。
本心や本音というのは言語と非言語に矛盾の無い状態で発せられます。

ここまで来たら、相手はあなたに対して一定の信用をしてくれていますので、コミュニケーションが非常にスムーズになってきます。

クレーム対応、営業、傾聴、カウンセリング、コーチング、コンサルティングなんにしても、ここから先でどのようなアプローチをするかの違いですね。

5.もう一つの言語情報

最近良く「自責」「他責」という言葉を聞くようになりました。
これ自体は相手の使っている言語情報でみなさん判断していると思います。

例えば人間関係の悩み相談などで
・あの人がこういう態度だった(だから怒っている)
・会社の対応が悪かった(だから不安に感じている)
みたいなお話ってよく聞くと思います。

これは自責が良くて他責が悪いとか、そういうお話ではなく、

「それで、(あなたは)どう思ったの?」

という質問に対して上記のような回答が返ってきたとき、相手の意識の矢印に着目すると良いと思います。
()の中に隠れている感情は推測することは出来ますが、この部分が言語化されていない事は日本語の文法上良くある事です。
しかし、これって「あなた」の思ったことを聞いているのに、
聞かれた本人の意識は「自分の感情」に向いていない状態なんですね。

不思議なもので、自分のことって意外と自分が一番見ていない事に気づけないことって良くあるんです。
だからこそ、意図的に主語を言語化する必要があります。
「あなたがどう思ったのか?」
「あなたはそう思ったんだね」
というように、しっかりと主語を入れておくことで、「こちらの意識はあなたに向いています」と、相手は潜在意識で理解してくれますし、少しずつ意識の矢印が自分に向いていきます。

上司の言っていることがおかしい。

と感じる方は、意識の矢印に加えて意識の位置を意識してみてください。
ピラミッド状のどの階層に意識を向けた発言なのか?
これを意識的に着目するだけでも話の聞き方が変わります。

お話を聞くって、実は結構難しいことなんですよね。
こと仕事に関しては話し方に着目されがちですが、「話の聞き方」を意識するだけでも話しやすくなったりします。

皆さんも、コミュニケーションに苦戦する場面では、伝え方の前に聞き方に工夫をしてみてください。
それだけで、相手の話し方も変わったりします。
そうするとあら不思議!少しコミュニケーションがスムーズになりますから、騙されたと思って一度お試しあれ☆

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