製品の価値はSNSでバズると高まる
[要旨]
SNSが発達した現在は、製品やサービスの価値は、SNSで顧客体験価値を高めることができるかどうかが重要です。そこで、これからは、製品やサービスと、SNSを別のものとしてとらえず、両者を一体としてとらえ、価値向上を考えることが求められます。
[本文]
フードサービスジャーナリストの千葉哲幸さんが、メールマガジンに、浅草横丁の成功事例について書いておられました。浅草横丁は、ビルの4回にある横丁形式の飲食店街で、売上が計画の2倍で推移しているそうです。この浅草横丁を運営するの、はHi-STANDという会社で、同社社長の戸田博章さんは、「TikTokやYoutubeでバズらせること」で集客に成功したと話しているそうです。
というのも、MZ世代(ミレニアル世代とZ世代)は、SNSに反応しやすいので、その性質を活用し、MZ世代の集客が奏功しているようです。このような事例はほかにもあり、例えば、名古屋の和菓子店、「元祖鯱もなか本店」は、廃業寸前だったものの、4代目社長が経営を引き継ぎ、同社製品の鯱もなかをTwitterで「バズ」らせることに成功したことから、売上が増加し、業績が回復しました。
とはいえ、SNSを活用した売上拡大は、特に真新しさを感じる人は少なくないと思います。また、SNSを活用しようとしても、必ずしも「バズ」らせることができないので、SNSの活用に否定的な経営者の方もいるようです。しかし、私は、これからは、製品とSNSを分けてとらえるべきではないと考えています。浅草横丁も鯱もなかも、SNSとセットで顧客から支持されていると考えられます。
むしろ、どちらも、SNS抜きにしては、魅力がほとんど得られないでしょう。その一方で、すぐにSNSの活用はできないという経営者の方もいると思います。でも、少なくとも、自社製品のアカウントを持ち、すぐには目ぼしい反応が得られなくても、情報発信を継続的に行うだけで、SNSを活用していない場合と比較して、業績に差をつけることができると、私は考えています。
2022/8/15 No.2070
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